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おっちょこちょいのかよちゃん
89 広島の女子高生
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 杉山もと子。中学生で杉山さとしの姉である。下校中に友達と別れた所、ある人物と出会った。
「お主、杉山さとしの姉であったな」
「あら、貴方はどこかであったような・・・」
「さよう、大雨の時に日本赤軍及び異世界の敵とお主の弟君やその友人達と闘った森の石松だ」
「ああ、そうだったわね」
「あの時はよく健闘してくれた。今更であるが感謝したい。だが、日本赤軍や私のいる世界の敵は多く、今後はさらに激しい戦いが予想される。お主の弟は高校という学び舎の祭りにおいても赤軍と闘っておった」
「ああ、弟からも聞いているわ」
「それで、姉君であるお主にも協力を願いたい」
「え?」
「お主にはこの道具を授けよう。某が死後に住む事になった世界の道具だ」
 石松が授けたのは丸い玉だった。
「何これ、玉?」
「その通り、敵を攻撃する事が可能な玉だ。その玉が緑に光る時は水、炎、土、風などの自然を利用して相手を攻撃する事ができる。そしてその玉が黒く光る時は闇の力、いわば相手に気付かれずに攻撃が可能だ。そして橙色に光る時には己の気合いを込めて相手を触れもせずに攻撃する事ができる。ただし、私利私欲に使わぬように気を付けよ」
「ええ、分かったわ、ありがとう」
「お主も弟気味と同じくの活躍を祈る」
 石松はどこかへと消えて行った。
(異世界の玉ね。さとしも大野君とまだ仲直りしてないし、あの二人が不安だしね・・・。私も何とかしておかないと・・・)
 もと子はそう思って玉を握りしめ、常に身から放さないのであった。

 かよ子は未だに杉山が大野との関わりを避けている事にやがて自分まで寂しく思うようになった。放課後、かよ子は大野、杉山、ブー太郎、そしてまる子が建造した高台にある秘密基地へと向かう。
(これ、折角杉山君達が造ったのに・・・。早く仲直りして欲しいよ・・・)
 かよ子はそう思いながらこの基地でのやりとりを思い出す。ここですみ子達隣町の小学校の生徒と出会った。そしてここでお互いの争いを冬田やフローレンス、イマヌエルと共に抑え、共闘する相手になれた。そしてここで2学期の始まりに石松の過去話を聞いた。かよ子は基地に登る。
(もう一回、杉山君とここからの町の風景を見れたらな・・・)
 そんな時、別の人物達が登って来た。
「あれ、かよちゃん・・・」
「あ、すみ子ちゃん・・・」
 すみ子に山口、川村、ヤス太郎だった。
「お前一人で珍しいでやんすな」
「うん、実はね・・・」
 かよ子はこの前の学校の運動会で大野と杉山が喧嘩した事を「義元」の面々に話した。
「そんな事があったのか」
「でも、なんかあったらきっと仲直りする時が来るよ・・・!!」
「うん、きっとそうだよね・・・!!」
 かよ子はそう信じたかった。そして、すみ子が話題を変える。
「あ、
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