暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
84 激戦化する後半戦
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
子による大きい被り物を4人で被って前が見えなくなる中の競走だった。そして今度は1年生男子のPK合戦、そして5年生女子のムカデ競走、5年生男子の二人三脚、そして今度は3年生が沖縄民謡を披露する時が訪れた。大野と杉山が呼びかける。
「皆、間違えても慌てるな」
「落ち着いて踊れよ」
 かよ子はその時、母親の言葉を思い出した。沖縄の人間は日本の他の都道府県とは異なる文化を持っていた為に差別されたという事実がある。そういえば午前の部で4年生がソーラン節を踊っていた事も思い出せば、北海道にいたアイヌ民族の子孫も差別されていた事実も思い出した。
(文化や民族が違っても同じ人間なんだ・・・!!)
 かよ子はその気持ちを胸にしまいながら踊りに臨んだ。踊りは自分は一度も間違えなかった。早朝練習の成果であろう。
「沖縄民謡か・・・」
 三河口達も沖縄民謡に見惚れていた。
「皆、踊り上手いわね」
「そういえば沖縄がアメリカから戻ってきてもう二年か・・・」
「そうね、思えば沖縄の人も苦労してたのよね」
「今もしてるよ。アメリカの基地の問題とか・・・」
「ああ、そうだったな」
 沖縄民謡は終盤に入った。だが、ここでとんでもないハプニングが起きた。まる子が踊りを間違えた。内側に入る所を外側へ行ってしまった。その為、まる子は輪に入れず、一人だけ踊るような形になってしまった。一方のかよ子はそこまでのおっちょこちょいはしなかった。
 踊りが終わり、退場した後、まる子は大野から注意を喰らう。
「お前、毎日練習に遅刻するから恥かいたんだぞ」
「そうだね・・・」
 その後、6年生の綱引きが始まった。まる子の姉はここでも頑張っていた。
(まるちゃんのお姉さん、いや、6年生の皆さん、頑張れ・・・!!)
 かよ子は応援した。白組の2対1で勝利した。そして2年生達が50m走を行う。そして3年生女子の大玉転がしの番となった。2人1組で玉を転がす。かよ子はたまえとペアを組んだ。
「たまちゃん、私、おっちょこちょいしないように気をつけるよ!!」
「う、うん」
 そのかよ子を杉山は次の騎馬戦に備えながらなぜかおっちょこちょいしないように祈っていた。
「笹山さーん、頑張れ!」
 藤木が笹山を応援する。笹山はまる子と組んでおり、息を合わせて白組が優勢となった。
(ま、まるちゃんと笹山さん、凄い・・・!!)
 かよ子も負けていられないと思った。そして自分の番が来る。かよ子は深呼吸した。かよ子はたまえと息を合わせて玉を転がした。そしてコーンのある場所をUターンしてまた戻る。そして次の人に玉を引き継ぐ。かよ子は転ぶなどのおっちょこちょいをしないでよかったと思った。結果は白組の勝利となった。
(かよちゃん、よく頑張ったな・・・)
 三河口はかよ子の頑張りを賞賛した。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ