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ドリトル先生と牛女
第八幕その十一
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「僕は食べられるよ」
「そうだね、けれど日本の皇室は」
「それが出来ないんだね」
「どうしてもね」
「河豚が食べられないとか」
 王子はあらためて言いました。
「不自由だね」
「そうだね」
「僕は日本の皇室にはいられないね」
「王子もだね」
「どの王家にいても制約や義務は多いけれど」
 それでもというのです。
「あの方々には負けるよ」
「それはイギリス王家もだよ」
「イギリス王家はもっと自由だね」
「スキャンダルが出る位にね」
「スキャンダルが出る位はまだ自由があるよね」
「そう、それが出ないとなると」
 それこそというのです。
「修道院の様にだよ」
「制約が多いってことだね」
「そして義務もね」
 こちらもというのです。
「かなりあるんだよ」
「そういうことだね」
「伝統も凄いしね」 
 日本の皇室のそれはというのです。
「皇紀は二六〇〇年以上とされているから」
「ローマ帝国より前だしね」
「まだ中国で始皇帝も出ていないよ」
「イギリスも僕の国も」
「そう、他の国がなにもない様な時代から存在していたよ」
「日本と皇室は」
「歴史ではっきり記録が残っているのは飛鳥時代だね」
「その前から皇室は存在していたね」
「うん、そんなとてつもなく古い家で」
 それでというのです。
「伝統もね」
「凄いね」
「そうなんだ」
「そんな伝統があると」
「もうそれだけでかなりだね」
「僕も王室の人間だからわかるよ」
 それも跡継ぎであるだけ尚更です。
「本当に」
「そうだね」
「日本の皇室の伝統はかなりで」 
 それでというのです。
「恐ろしいものがあるよ」
「その皇室のことを考えると」
「あのお家はね」
「凄いものがあるなんてものじゃないね」
「うん、そして河豚はね」
「食べられないんだね」
「残念なことにね」
 そうだというのです。
「というか好きなものを召し上がるなんてね」
「出来ないんだね」
「そうだよ、あの激務でプライバシーもなくてね」
「つくづく大変な方々だね」
「その中でいつも日本の為に頑張っておられるんだ」
「そうだね、そうした方々を見ているとね」
 王子は先生に強い声で言いました。
「僕もね」
「気を引き締めてだね」
「あの方々をお手本にして」
 そうしてというのです。
「やっていくよ」
「頑張ってね、そうしたらね」
「日本の皇室の方々みたいにだね」
「立派な国王になれるよ」
「絶対にそうなるよ、昭和天皇みたいな王様になるよ」
「おお、凄い方だね」
「あの方を一番尊敬しているから」
 だからだというのです。
「それでね」
「特にあの方をお手本にしてだね」
「あの方みたいになるよ」
「そうなってね」
「う
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