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星河の覇皇
第七十六部第二章 戦闘開始その八
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 シャイターンは心にある剣を抜いた、そうして親衛艦隊に対して高らかに告げた。
「親衛艦隊全軍突撃せよ、私も向かう」
「なっ、閣下も!?」
「シャイターン主席ご自身がか!?」
「アッディーン大統領に向かわれるのか!」
「そうされるというのか!?」
「陣形は矢だ」 
 弓矢のそれの形にするというのだ。
「そしてその陣形の中にだ」
「閣下がですが」
「閣下も入られて」
「そのうえで」
「攻める」
 そうするというのだ。
「そして一騎打ちになればだ」
「アッディーン大統領と」
「国家元首同士でなろうとも」
「私は勝つ、アッラーは我々に勝利をもたらされる」
 確信を以て言うシャイターンだった。
「だからだ、いいな」
「はい、それではです」
「これより突き進みましょう」
「そしてそのうえで」
「アッディーン大統領を討ち取りましょう」
 幕僚達も異論はなかった、シャイターンはその彼等に傲然として告げた。
「勝利は私の手にある」
 こう言って向かう、今両軍は正面からぶつかろうとしていた。
 アッディーンとシャイターンは今激突した、その激突が起こった瞬間銀河が裂けた様に見えた、そこまでの激しいビームの応酬の後で。
 両軍は激しい接近戦に入った、沈められた艦の後に別の艦が出てそうして死闘が繰り広げられる、この戦場で最も激しい戦いになったが。
 アッディーンは惑わず恐れず指揮を行っている、彼はアリーの艦橋に立ち指示を出していた。
「傷付いた艦は退け、そしてその後にだ」
「次の艦が出る」
「そうしていってですね」
「怯むことなく戦う」
「そうしていくのですね」
「そうだ、怯まないことだ」
 決してというのだ。
「いいな、そしてだ」
「そうしてですね」
「このまま戦い続ける」
「そうしていきますか」
「退く者はいない筈だ」
 アッディーンには確信があった、このことについて。
「我々は何だ」
「オムダーマンの者です」
「オムダーマンの軍人です」
「オムダーマンの軍人が退くか」
 敵を前にして後ろにというのだ。
「そうしたことをするか」
「いえ、決して」
「それはありまえん」
「何があろうとも」
「そうだ、だからこのままだ」
 退くことなく、というのだ。
「戦うぞ」
「わかりました」
「ではシャイターン主席と一騎打ちになろうとも」
「退かずですね」
「勝たれますね」
「そうされますね」
「そうする、私もまたオムダーマンの者だ」
 勇敢な者だというのだ。
「こうした時は退かずそうしてだ」
「勝たれる」
「そうされますね」
「必ずな、このまま攻撃だ」
 幾ら倒れようともというのだ。
「果敢に攻めていく、いいな」
「了解です」
「それでは」
 幕僚達はアッ
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