第七十六部第二章 戦闘開始その三
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「それならばだ」
「シャイターン主席もアッディーン大統領も」
「共にですね」
「シミターを手に前線に出られ」
「そうして戦われますか」
「一騎打ちになろうともだ」
アッディーン、つまり彼の乗艦でありオムダーマン軍の総旗艦であるアリーとだ。
「私は退かない、そしてだ」
「勝たれる」
「そうされますか」
「最後はな。おそらくこの戦いはな」
これからはじまる戦いのことも話した。
「激しい戦いになりそしてだ」
「一度では終わらない」
「何度もすることになりますね」
「先に主席が言われていた通りに」
「そうした戦いになりますね」
「そうだ、何度も中断することになるだろうが」
双方疲れ切り再戦となってもというのだ。
「私は背を向けない、そしてだ」
「最後はですね」
「閣下が勝たれる」
「即ち我々が」
「その様にお考えですね」
「そう考えている、だから私はこの戦いではだ」
シャイターンの腰にはシミターはない、だが心にシミターを持っていての言葉だ。それが言葉自体に出ていた。
「もうシミターを抜いている」
「そしてそのシミターで、ですね」
「戦場で戦われ」
「そしてそのうえで、ですね」
「敵を切られ」
「アッディーン大統領も」
「一騎打ちになろうともだ」
またこのことについて言及した。
「私は背を向けずだ」
「最後には勝たれる」
「そうなられますね」
「必ず」
「そしてサハラもですね」
「私が皇帝になりだ」
そうしてというのだ。
「治めることになる」
「わかりました、ではです」
「このまま攻撃に入りましょう」
「射程に入れば」
「そして敵軍と衝突すればそのまま接近戦に入りましょう」
「至近距離での」
シャハラザードすら前線に入りだ、そしてというのだ。
「そうしてですね」
「何度水入りが入ろうとも」
「それでも最後は」
「我々が勝つ、背を向けた者が敗れる戦いだ」
これからはじまる戦いはというのだ。
「ではいいな」
「わかりました」
「それでは」
幕僚達も頷く、今ここにオムダーマン軍とティムール軍の統一を巡る最初の戦いである国境の戦いがはじまった。この宙域での戦闘は性格にはシャムール宙域会戦という名称だが当時の両国の国境での戦闘だったことからこう呼ばれている。
両軍はまずは砲撃をはじめた、その砲撃の間も両軍は進撃を止めない。その移動しつつの砲撃の中でだ。
アッディーンはアリーの艦橋から指示を下していた。
「損害に怯むな、損害を受けた艦は中破以上はだ」
「戦線から離脱してですね」
「後方に下がるのですね」
「そうするのだ、重傷者もだ」
人員の話もだ、モニターに出ている各艦隊の司令達に話した。
「無理はするな」
「下がりそうしてで
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