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ドリトル先生と牛女
第二幕その九

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「行方不明でも大事件だからね」
「普通に大騒ぎになるよ」
 トートーも言います。
「実際に起こったら」
「そもそも襲われたり殺されたりとか」
 ポリネシアも言いました。
「生き残った人いるのかしら」
「いたら警察に行くね」
 ガブガブは断言しました。
「日本だと」
「というかあんな目立つ格好だと」
 ダブダブは口裂け女の服装から言います。
「普通に皆注意するでしょ」
「しかも姉妹三人とかだと」
 どうかとです、ホワイティは指摘しました。
「余計に目立つよ」
「人を襲ったり殺した現場誰か見たのかな」
「真っ二つになった電話ボックスとか」
 オシツオサレツも指摘します」
「そもそも」
「大変な話なのに」
「結局全部噂話で」
 ジップは思ったことを言いました。
「本当はそんなことなかったんだろうね」
「うん、実際はなかったよ」
 先生も言います。
「だって本当にそんなことがあったら」
「大事件だし」
「世の中もっと大騒ぎだね」
「実際テロでもそうなるのに」
「それじゃあね」
「騒ぎにならない筈がないわ」
「そうだよ、騒ぎにならない方が」
 まさにというのです。
「おかしいからね」
「もう集団下校どころじゃなくて」
「警察が特別にチーム組むね」
「それであたるわね」
「殺人事件とかになったら」
「そうなっていたよ、都市伝説は皆色々言って」
 そしてというのです。
「大きくなるからね」
「そうしたものだから」
「それでよね」
「大きくなっていくもので」
「妖怪の実像とも離れるんだ」
「そうなっていくんだ」
 先生は皆にお話しました。
「妖怪もね」
「何か凄いね」
「噂話も侮れないね」
「どんどん大きくなるとか」
「とんでもないものね」
「実際にそうだよ、これが人や国の根拠のないものだと」
 それこそというのです。
「どれだけ有害か」
「それはね」
「確かに思うね」
「根拠のない噂で人に危害が及んだら」
「どれだけ酷いか」
「例えばマスコミがね」 
 この人達がというのです。
「日本でもよくあるね」
「あっ、何の根拠もないことを書く」
「その人について」
「悪いお話ばかり書いて」
「それでだね」
「それがその人をどれだけ傷付けるか」
 それこそというのです。
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