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病弱な魔法師
生徒会との接触(前編)
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「あの.....綺羅くん...」

 

 

今にも消え入りそうな声がどこからか聞こえた。辺りを見回すとそこには..申し訳なさそうにしている、あずさの姿があった。

 

「気付くのが遅くなってすまない。それであずさは僕に何の用かな?」

 

 

「...あの..七草先輩が今日の昼食に生徒会まで連れてきたと言われたのでお誘いに......」

 

 

何でまた生徒会長から呼び出し何て......いくら考えを巡らせても呼び出されるような事をした覚えは全くないんですけど。それに今日の昼は静かに一人で食べたかったんだよな。

 

でも、生徒会長からのお誘いを無碍にしたともなれば「八十島家」の恥になってしまう。だって僕たちは全てに平等に接さなくてはならないのだから。

 

 

「うん。分かった。お昼に生徒会室まで行けば良いんだね?」

 

 

「はい!...良かった......」

 

あずさは僕に断られるのは心配していたのか...僕の返答を聞いて胸をなでおろしている。そんなに僕が断ると思ったのかな。今まで一度も生徒会のお誘いに関して断った事はないはずなんだけどな。

 

 

僕はずっと気になっている事をちょうど良いと思い聞いて見る事にした。

「あずさって僕の事怖いと思ってる?」

 

 

「..................いいえ...そんな事微塵も思ってませんよ....」

 

いや、この反応確実にある時の反応だ。本当に僕の事を怖いと思っている何て思わなかった。

 

 

「どこが怖い?正直な事を言ってくれ」

 

あずさが怖いと思っているところを少しずつ直していかないといけないしな。自分では自分の事はあまり気付けなかったりするから。

 

 

「...怖くはないんです」

 

 

「いや、別に遠慮しなくても良いよ。正直なことを言ってくれた方が僕にとっても嬉しいから」

 

 

「..本当に怖くないんです。でも...綺羅くんとどう接せば良いのか分からなくて....私も他の人と同じみたいに仲良く話したいんですけど..どうやったら良いのか分からなくて....」

 

 

「本当に怖くない?」

 

 

「はい、怖くないです」

 

 

「なら良かった。それに普通に接してくれれば良いよ。別にそんなに悩むほどの事じゃないよ」

 

まさか、どう接すれば良いのか分からないと言われるとは思ってなかった。一年もの間、僕との接し方が分からずに悩んでいたのか。

あずさは真面目すぎるからな。
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