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ドリトル先生と牛女
第一幕その十
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「日本語についてもね」
「頭の中でだね」
「考えている言葉になっているよ」
「成程ね」
「アニメもよく観るし」
 こちらもというのです。
「確かに日本の文化にね」
「馴染んでいるね」
「そうなっているよ」
「そうなんだね」
「それとね」
「それと?」
「一つ思うことは」
 それはといいますと。
「日本語はつくづくかなり独特な言語だね」
「そのことだね」
「うん、文字も三つあるしね」
「平仮名と片仮名、漢字だね」
「最近はアルファベットも使うし」
 こちらの文字もというのです。
「そして文法もだね」
「確かに。英語や中国語と全く違います」
 トミーも言ってきました。
「日本語は」
「そうだよね」
「それにです」 
 トミーは葱を食べながら言いました。
「単語ごとに分かれていないですし」
「それも日本語の大きな特徴だね」
「本当に」
「バスク語も特徴があるよ」
 先生はこの言語のお話もしました。
「スペインのバスク地方のね」
「あの言語も有名ですね」
「うん、けれどね」
「日本語はですね」
「バスク語と同じ位かそれ以上にね」
「独特の言語ですね」
「まるで日本語だけ違う様な」
 そこまでというのです。
「独特の言語だよ」
「文字が複数あることも」
「かなりのものだよ」
「そうですよね」
「その日本語を学ぶこともね」
「先生にとってはですね」
「学問になっているよ」
 こう言いつつです、先生は。
 お肉を茸と一緒に食べて言いました。
「最近はかなり重要なね」
「今日本語の歴史の論文も書かれていますね」
「そうしているよ」
「そうですか」
「そしてね」
「そして?」
「日本語は常に変わっていっているから」
 ただ独特なだけでなくです。
「そこも学んでいるよ」
「古典の言葉とか現代文もですか」
「うん、例えば明治時代に文語から口語になっていくけれど」
「確か二葉亭四迷からですね」
「その二葉亭四迷の文章はね」
 口語のはじまりというそれはといいますと。
「今から見ると文語にね」
「近いですか」
「口語といっても」
 それでもというのです。
「かなりね」
「文語に近いんですね」
「そうなんだ」 
 これがというのです。
「そしてそこからね」
「変わっていくんですね」
「森鴎外の文章も」 
 この人のものもというのです。
「変わっていっているよ」
「あの人のものも」
「舞姫やうたかたの記と癌や高瀬舟でね」
 同じ人が書いた文章でもというのです。
「かなりね」
「違うんですか」
「そうなんだ」
 これがというのです。
「本当にね」
「時代によってですか」
「同じ人の文章でもね」
「変わるんですね」
「う
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