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星河の覇皇
第七十五部第五章 宣戦布告その三十六
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「それでもですか」
「建国もされて」
「そしてですね」
「その後もですね」
「政治をされて」
「そのうえで、ですね」
「豊かな国を築かれますか」
「そうなるでしょう、また建国と内政に忙殺され」
 その生涯をというのだ。
「謀略家としてはです」
「特にですね」
「その名を残されない」
「それよりもですね」
「政治力で有名となる」
「あの主席殿のもう一つの武器である」
「そうなります」
 これが八条の予想だった。
「あの方は連合では偉大な政治家となられるでしょう」
「アッディーン大統領なら軍人として終わる」
「それでもですね」
「あの方はですね」
「それでもですね」
「シャイターン主席ならば」
「アッディーン大統領はとかくです」
 八条は再び彼のことも話した。
「野心がない方です」
「あそこまでなられたのは流れですね」
「戦乱の中で勝ってこられた」
「だからですね」
「あそこまでなられた」
「そうなられた方ですね」
「そうです、若しサハラに生まれていなければ」
 シャイターンがサハラに生まれていなければというのである、戦乱に覆われているこの地域以外の地域にだ。
「一軍人として終わっていたかも知れません」
「連合ではそうですね」
 バールが言ってきた。
「戦術戦略だけでなく艦隊指揮や運用も非常に優秀なので」
「連合軍でもそのことが認められて」
「昇進はするでしょう」
 バールは言わず八条もわかっていたが大将まではと思っていた、連合は元帥になるには大国出身者でないとなれない不文律が出来てしまっているの。上下両院で元帥昇進が認められてもその上の各国元首達の議会が認めないのだ。そこにいる大国の国家元首達がだ。
「ですが」
「それでもですね」
「やはり一軍人です」
 その立場でというのだ。
「止まります」
「そうですね」
「はい」
 そうなってしまうというのだ。
「あの御仁は連合では」
「軍人以外では」
「ごく普通のですね」
「生涯を終えられているでしょう」
「一市民として」
「そうなっていました、何処かで政治力が注目されて」
 それでとも話す八条だった。
「政治家になられたかも知れないですが」
「政治家としてもですね」
「野心がおありでないので」
「そのせいで、ですね」
「どうしてもです」
 野心がない、即ち権力の座を求めなくてというのだ。
「重要な地位にはです」
「向かわれず」
「一議員として終わっていた可能性があります」
「誰かの推挙がなくては」
「そうなっていたかと、とかくです」
 アッディーン、彼はというのだ。
「野心が希薄であるのがネックです」
「立身には」
「しかしシャイターン主席は野心家です」
「だから連合においてもで
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