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犬のヒーロー
第二章
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 車に乗るのを止めて周りを見回すと。
 大きなナイフを持って男が暴れ回っていた、どうやら麻薬中毒らしく目がおかしくかつ訳の分からないことを喚いている、そして。
 これまで公園でくつろいでいた人達が逃げ回っていた、デーンはそれを見てすぐにスマホで通報したが。
 男は若い女性に向かっていった、デーンはそれを見て叫んだ。
「危ない!」
「ワンワンワン!」
 するとそれまで彼の傍にいた犬がだった。
 男の方に駆けて行って飛びついた、そうして女の人を守ったが。
 男は犬にナイフを突き立てた、そうして何度も刺したが。
 ここで警官が来て発砲し男を撃った、銃弾は男の膝を直撃し男はその衝撃と痛みで動けなくなって逮捕された。
 デーンはその光景にまずは助かったと思ったが。
 刺された犬を見てだ、彼は警官に言った。
「こいつがとびかかってです」
「女性を守ってくれたんだな」
「はい、そして」
 それにというのだ。
「刺されました」
「確かあんたが保護者だったな」
「一緒に暮らしてはいないですが」
「そんなところだな」
「前にお話した通りに」
「そうだったな」
「はい、とはいっても名前もです」
 これもというのだ。
「まだです」
「付けていないですか」
「はい、ですが」
 それでもというのだ。
「今回はこいつのお手柄です」
「そうだな、じゃあ何とかしないとな」
「すぐに動物病院に連れて行きます」
 血を出して倒れている犬を見て話した。
「人を助けたヒーローを見捨てたら駄目ですから」
「そうだな、じゃあな」
「今から行きます」
 犬を抱き上げてだった。
 デーンは彼を病院に連れて行った、重傷だったが。
 命は助かった、それでだった。
 デーンは彼を退院すると引き取った、そして同居する様になり名前も付けた。その名前はどういったものかというと。
「ヒーローか」
「はい、人を助けたんですから」
 デーンは仕事をしつつ客に笑顔で話した。犬は今も彼の傍にいる。手当の後も亡くなってすっかり元気になって楽しそうに尻尾を振っている。
「名前はです」
「それにしたんだな」
「まさにヒーローですから」
 それ故にというのだ。
「そうしました」
「そうなんだな」
「今じゃ部屋に一緒に住んで」
 同居してというのだ。
「いつも一緒です」
「それは何鳥だな」
「いいですね」
 こうもだ、デーンは言った。
「家族は」
「その良さがわかったな」
「僕も、一時はどうなるかと思いましたが」
「何度も刺されたんだよな」
「ええ、意識もなくなって」
「本当に危なかったんだな」
「ですがヒーローはそう簡単に死なないですね」
 デーンは笑ってこうも言った。
「ですから」
「タフに回復してか」
「今
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