第四百二十一話 食戟の世界その十三
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「安心してくれよ」
「それでは、あとです」
「何かあるかな」
「皆さんからスサノオのことを詳しくお聞きしたいですが」
葉山は伊達に話した。
「その時にですね」
「ああ、話させてもらうな」
「それではお願いします」
「正直いきなり出て来て戦おうなんて困るわ」
アリスは頬を膨らませて言った。
「こっちにも都合があるし」
「そんな都合考える相手じゃないかと」
黒木場がそのアリスに言う。
「あいつは」
「まあそんな感じがするわね」
「かなり自分勝手な性格みたいで」
「叔父様より遥かに酷いわね」
「それは確かに」
「いや、本当にいきなり出て来たよな」
幸平も言うことだった。
「それで一方的に戦おうだからな」
「俺達も呼んでだった」
女木鳥も言う。
「そうしてきた」
「卒業したのに呼ばれるとか」
ももは今度はむっとした顔で話した。
「正直迷惑」
「全くだな」
「左様、何かと思えばだ」
細い目が目立つ引き締まった細面にモヒカンの男が出て来た、制服姿であるが着物の方が似合いそうである。異様に大きな包丁を背中に持っている。
「美味なもので戦えとはな」
「食戟かと思ったら」
「また違う」
「ライダーの人達や他の世界の人達に食べさせろとか」
「スサノオも回りくどいことをする」
男は目を開いた、左目を開いたがその色は黒である。
「だが美味なものよとなるとだ。
「もも達も喜んで作る」
「拙者も然り、ところで」
ここで男はライダー達に向き直って彼等に言った。
「拙者の名だが」
「俺達のことはわかるんだな」
「仮面ライダーのお歴々と見た」
その開いた左目で後藤を見つつ応えた。
「違いありませぬな」
「その通りだ」
「やはり。拙者の名は斎藤綜明」
男は低い確かな声で名乗った。
「寿司を得意としている」
「寿司か」
「食したい時は何時でも言って頂きたい」
「ではな」
「楽しみにさせてもらいます」
ここで里中がこう言った。
「そちらも」
「それでは」
「面白い、素晴らしい若き料理人達が集まっている」
子が見はここで笑って話した。
「今回の戦いは必ず見事なものとなるだろう」
「そう言って頂けるか」
「その通り、そして君がここに来た理由は」
「ももが気になって来た」
斎藤は鴻上にももを見つつ言った。
「一人にするには心配故」
「大丈夫、こいつを護衛に連れていた」
ももは叡山の頭を掴み彼を斎藤に見せて話した。
「いざという時は盾にするつもり」
「おい、俺は盾かよ」
「そう、人間の盾」
ももは文句を言う叡山に平気な顔で答えた。
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