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星河の覇皇
第七十五部第五章 宣戦布告その十三

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「後方の防衛ラインに下がりだ」
「そこで、ですね」
「守りに徹する」
「そして敵が疲れを見せれば」
「その時にですね」
「再び攻勢に転じる」
 そうするというのだ。
「その時はな」
「わかりました」
「ではです」
「若し敗れた時のケースの用意もしています」
「そうなった場合もですね」
「諦めないことですね」
「勝敗は戦争の常だ」
 このこともわかっているアッディ―ンだった。
「私も今まで敗北はしていないが」
「それでもですね」
「それはアッラーが決められること」
「それ故に」
「敗北した場合もだ」
 そのケースもというのだ。
「考えてだ」
「戦っていきますね」
「これからは」
「開戦してからは」
「敗れるつもりはないが」
 しかしという言葉だった。
「戦争は常に最悪の事態もそうしておく」
「そして最悪の事態への対処も想定してですね」
「実際に起こった場合に対処する」
「その用意もしておく」
「そして起これば」
「そうすればですね」
「対処するのですね」
「そうだ、この場合最悪の事態はだ」
 それはというだ。
「こちらが下手に攻めたりしてだ」
「敵の防衛ラインに撃退され」
「軍が大きなダメージを受け」
「そしてですね」
「敵が攻撃を受ける」
「そうなるのですね」
「そうだ、その場合はだ」
 まさにというのだ。
「どうするか、私も敗れるとだ」
「シャイターン主席に」
「そうなってしまうとですね」
「やはり敗北につながる」
「それもまた最悪の事態ですね」
「その時に備えをしていればだ」
 対処の方法、それへのというのだ。
「勝てるからな」
「それで、ですね」
「これからですね」
「どう戦うか」
「それが大事ですね」
「その備えもしてあるからだ」
 あらかじめそうもしておいた、アッディーンはこの戦いではそこまで考えてそのうえで赴いているのである。
「何時でも反撃に転じられる、そして妙なことをしそうな者はだ」
「最初からですね」
「前線の指揮官には配していない」
「そうですね」
「人も見ている」
 アッディーン自身もというのだ。
「個人の感情に任せて軽挙妄動に走り戦争自体を台無しにする様な輩はだ」
「決してですね」
「指揮官にしていない」
「参謀にもですね」
「我々もまた然りですね」
「その通りだ、そうした輩はどうにもならない」
 どうした立場に就けてもというのだ。
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