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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第102話
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は目を細めてリィンを見つめて問い返した。



「俺達の世界にそういう”前例”があるのを偶然知る事ができて、当てずっぽうで貴女達の今の状況をその”前例”に当てはめて聞いただけさ。」

「”俺達の世界”……?まるで私達の世界と君達の世界は違うような言い方だったが、まさかここは異世界なのか……?」

「ああ――――――」

自分の言葉に眉を顰めているベアトリースの疑問に頷いたリィンはゼムリア大陸や”零の至宝”の件を隠して原因不明でゼムリア大陸とディル=リフィーナが繋がった事を説明した。

「……………俄かには信じがたいが、私達が今まで見た事もない建造物に先程私達が殲滅した不可思議な甲冑を操る人間の軍が今私達の目の前にあるのだから、君のその話だけで納得はしていないが、理解はした。」

「……やはり、彼らは貴女達が殲滅したのか。それに先程の口ぶりからすると、そちらの天使達の状況も貴女達によるものか?」

「ああ。天使達も私達と同じようにどこからか転位させられて状況に困惑していたようだが……先程殲滅した者達のように襲い掛かったから、迎撃したまでの事だ。」

「……っ!という事は生き残った私の部下達をこのようにしたのは貴女達によるものだったのですか……!」

リィンの問いかけに答えたベアトリースの話を聞いたルシエルは唇を噛み締めて怒りの表情でベアトリース達を睨んだ。



「……突然襲い掛かってきた正規軍、天使達を迎撃した事は理解できるのですが……何故、天使の方達は生かした状態で無力化したのですか?特に魔族である貴女方にとって天使族は最初から敵対勢力のはずですが。」

「敵対勢力か。繰り返されるだけで終着点の見えない戦闘に意義があるとは思えない。ただ魔族だからと敵対するだけならば愚かとしか言えない。また、そちらの天使達は私達が先程殲滅したその”エレボニア”という国に所属している人間達と違って、最初から士気が低かった。結果が決まっている争いを行うこともそうだが、その争いで命を奪う意義がないと判断し、”止め”までは刺さなかっただけだ。」

(………随分と理性的な性格ですよね?確か大概の飛天魔は飛天魔特有の戦闘思想に染まっているという話ですから、問答無用で戦闘に発展すると思ったのですが……)

(そういえばお父様やファーミシルス様達からも年若い飛天魔は戦闘思想に染まっていないという話を聞いた事があるわ。それを考えると、もしかしたら彼女は外見通り年若い飛天魔なのかもしれないわね。)

ステラの問いかけに答えたベアトリースの答えを聞いて不思議に思ったツーヤはプリネに念話を送り、ツーヤの念話を受けたプリネは静かな表情でベアトリースを分析していた。



「………………………ベアトリース、俺達が所属している
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