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星河の覇皇
第七十五部第四章 慧眼その四十七
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「だから食べる者もいるが」
「それでもですね」
「マウリア全体としてはですね」
「牛肉のカリーもハンバーグも取り入れられない」
「ステーキも然り」
「そして連合の優れた文化や文明、技術も」
「そのことを弁えてだ」
 そのうえでというのだ。
「連合のよい部分を取り入れて十九世紀後半から二十世紀の日本の様にだ」
「発展しますね」
「どうやらサハラも同じことを考えている様ですが」
「これまでよりも遥かに豊かになり」
「大きくなりますね」
「時代が変わった」
 何故連合の優れたものを取り入れるのかもだ、ジャバルは言った。
「これまで人類社会は技術や文明の発展こそ続いていて領土も国力も停滞することはなかったがそれでもだ」
「動きは少なかったですね」
「我々も連合もエウロパも」
「それぞれの国で中で色々あろうとも」
「大きな波はなく」
「穏やかでありました」
「だがそれは変わった」
 穏やかと言えた時の流れがというのだ。
「連合では中央政府軍が出来てだ」
「これまで延々と中央政府と各国政府、各国政府同士の対立だけが行われていたのが替わった」
「中央政府の権限が比較的強くなった」
 中央政府軍という確かな武力を手に入れてだ。
「そうなりましたね」
「そしてエウロパ戦役に勝ち国境を確固たるものにし海賊達も掃討した」
「かなり変わりました」
「あの国は千年の間同じことを繰り返していた」
 エウロパと対立しつつ連合の中で他国からしてみればゲームに過ぎない政治的対立を繰り返していたというのだ。
「そうなっていたが」
「連合が変わり」
「そして連合に敗れたエウロパも変わりましたね」
「国家システム自体は変わっていないがな」
 このことはエウロパだけでなく連合もだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「連合は変わりそしてエウロパも変わった」
「国家の発展に向かっている」
「大海原にも漕ぎ出そうと考えていますね」
 何十万年光年ある暗黒宙域にだ。
「そう考えますと」
「あの国も発展していきますね」
「これまで以上に」
「そして何といってもサハラですね」
「まさか統一まで向かうとは」
「十年前は想像も出来ませんでした」
 まさに誰も予想した者はいなかった。
「ですが統一は間もなくです」
「サハラは統一されます」
「オムダーマンかティムールによって」
「確実にそうなりますね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「我々だけそうでいいのか」
「変わらずにいることがですね」
「発展も考えずにいるべきか」
「それは違いますね」
「そうだ、各国が大きく変わるならだ」
 それならというのだ。
「わかるな」
「はい、我がマウリアもですね」
「大きく発展してですね」
「そ
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