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レーヴァティン
第百七十話 甲斐攻めその一

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                第百七十話  甲斐攻め
 英雄は仲間達と共にほうとうを食べていた、味噌味でありその中には人参や玉葱、牛蒡、里芋、南瓜等が入っている。
 そのほうとうを食べつつ英雄は言った。
「味噌の味もな」
「いいね」
「白味噌でないな」
「甲斐の味噌みたいよ」
 奈央もそのほうとうを食べている、味噌で味付けされたそのだしをすすってから話した。
「どうやら」
「甲斐のか」
「そう、私達が今から攻めるね」
 まさにというのだ。
「その国のね」
「味噌か」
「白味噌でもないし」
 都のそれでなくというのだ。
「そして八丁味噌でもないわ」
「尾張の方のな」
「白味噌だと甘くてね」
「八丁味噌だと濃い」
「それぞれまた違う味になるわね」
「味噌は味噌でもな」
「それで甲斐のお味噌だとね」
「この味だな」
 英雄もその味噌のだしをすすりつつ話した。
「そうだな」
「やっぱりほうとうにはこのお味噌かしら」
 甲斐のそれではというのだ。
「まさに」
「そうかもな、俺はこの世界ではほうとうははじめて食った」
 起きた世界でも一度だけだ。
「だからどうこうあまり言えないが」
「少なくとも甲斐の味噌は合うわね」
「そして味噌でないとな」
「ほうとうは駄目っていうのね」
「外の世界で食った時そうだった」
 ほうとうは味噌で味付けしたものだったというのだ。
「それで美味くてな」
「それでなのね」
「ほうとうは味噌だと思っているが」
「そのお味噌も」
「甲斐の味噌がな」
 それがというのだ。
「一番かもな」
「そうなのね」
「殆ど食ったことがなくとも」
 それでもというのだ。
「やはりな」
「お味噌でないと駄目で」
「そしてその味噌もな」
「甲斐のお味噌ね」
「そう思う」
「そうなのね」
「少なくとも味噌は合う」
 ほうとう、それにというのだ。
「そのことは間違いない」
「そうじゃのう、お味噌だとじゃ」
 当季もそのほうとうを食っている、そうしつつ言う。
「それだけで美味くなるぜよ」
「味噌を使うとか」
「和食の話じゃが」
「それだけで味がついてだな」
「まっことよくなるぜよ」
 英雄に対して笑顔で話した。
「あとお醤油もぜよ」
「その調味料もだな」
「そうぜよ」
 まさにというのだ。
「使うとそれでぜよ」
「味が付いてだな」
「美味しくなるぜよ」
「醤油と味噌はな」
 実際にとだ、英雄も述べた。
「確かにな」
「実際にじゃな」
「料理に使うとな」
「それだけで味が出るのう」
「味気ない料理もだ」
 そのままならそうであるそれもというのだ。
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