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ドリトル先生と琵琶湖の鯰
第二幕その八

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「水族館そして学園の意志でもあります」
「そうですか」
「学園長も許可してくれました」
 学園全体、学園の中にある水族館の最高責任者でもあるこの人もというのです。
「ですから」
「あのお魚は、ですね」
「絶対にです」
「水族館にですか」
「連れて行きたいです」
「そうですね、そういえば」
 先生は田中さんにお話しました。
「八条水族館は兵庫県のお魚、淡水のそれも紹介していますが」
「それでもですね」
「琵琶湖のものは確かにいなくて」
「あのお魚もですね」
「いないので」
 それでというのです。
「絶好の機会だと思います」
「先生もそう思われますね」
「はい、僕は水族館だけでなく動物園や植物園は存在すべきだと考えています」
 先生は田中さんに知的な表情でお話しました。
「学問の為にもなります」
「来訪してくれる人達が見てですね」
「学んでくれますし」
 学者としてお話するのでした。
「そしてです」
「それにですか」
「はい、それに」
「さらにですか」
「その生きものの保護にもなります」
「動物園や植物園で飼育して」
「そこから生態等も調べられますし」
 それにというのです。
「その保護もです」
「出来るからですね」
「非常にいいと思っています」
「最近実は」
 田中さんは先生に曇ったお顔でお話しました。
「よく動物園や水族館が批判されます」
「狭い場所に閉じ込めて野性のままにしていないからですね」
「それは自然の摂理に反するとか動物虐待とか」
「そう言われてですね」
「そうです、ですから」
 それでというのです。
「最近抗議も来たりします」
「それは極論です」 
 先生は田中さんの今のお話に曇ったお顔で答えました。
「どうにも」
「そう言われますね」
「はい、むしろ自然のままで置くとです」
 そうしたらというのです。
「かえってです」
「絶滅してしまう場合もありますね」
「そうです、ですから」
「動物園や水族館はあっていいですね」
「そうした人達が言う動物の保護の為にも」 
 この視点からもというのです。
「いいと思います」
「そうですか」
「はい、ですからそうした人達にはです」
 どうすべきかもです、先生はお話しました。
「しっかりとした反論を行えばです」
「いいですね」
「僕はそう考えています」
「そうですか」
「その人達にあるのは勘違いか狂信です」
「そうしたものにはですね」
「しっかりとした反論を行えば」
 そうすればとです、先生はお話しました。
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