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おぢばにおかえり
第六十話 朝早くからその二

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「じゃあね、あの人来たら」
「すぐにお出ししないといけないから」
「じゃあね」
「用意しておきましょう」
「まだ八時にもなってないわよ」
 時間を見れば七時半です、四時半に起きて朝づとめしてひのきしんをさせてもらって朝ご飯食べてその時間です。
「早過ぎない?」
「絶対に早く来られるしね」
「あの人ね」
「だから用意してるのよ」
「今からね」
「用意しなくてもいいわよ」
 私は妹達にはっきりと注げました。
「まだ早いから」
「いやいや、あの人絶対に早く来られるから」
「もう今にもね」
「だからよ」
「もう用意しておかないと」
「こんな朝早くには来ないわよ」
 おみちでは普通でも世間では七時半なんて本当に朝早くです、それで私も妹達にこう言ったのです。
「本当に」
「だから来るって」
「私達にはわかるから」
「阿波野君と連絡でも取ってるの?」
 私はふとこうも思いました。
「ひょっとして」
「取ってないわよ」
「携帯の番号もメアドも知らないわよ」
「じゃあどうしてわかるのよ」
 そのことがわかりませんでした。
「本当に」
「あの人観てるとね」
「わかるわよね」
 妹二人で言いました。
「もうすぐに来られるって」
「今頃こっちに大急ぎで向かってるでしょうね」
「そうかしら、いい加減な子だから」
 私はこう思いました。
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