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戦国異伝供書
第百一話 出雲攻めその二

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「伯耆と石見からもな」
「攻めますな」
「そうしていきますな」
「これからは」
「そうして滅ぼしますな」
「左様、出雲の諸城を攻め落とし」
 尼子家の城をというのだ。
「最後はじゃ」
「月山富田城ですな」
「あの城ですな」
「あの城を攻め落とす」
「そうしますな」
「あの城は堅城であるからな」
 それだけにというのだ。
「攻め落とすのはじゃ」
「最後ですな」
「その時ですな」
「そうされますか」
「枝を切り落としていき」
 そうしてというのだ。
「最後はじゃ」
「幹ですな」
「枝が他の城であり」
「幹が本城である」
「そういうことですな」
「だからじゃ」
 それが為にというのだ。
「まずはな」
「出雲の諸城ですな」
「そこからどうにかしていきますな」
「石見、伯耆、そしてこの安芸から攻め」
「囲んで攻めますな」
「そして追い詰める、だが戦よりも」
 それよりもというのだ。
「わかっておろうな」
「はい、使者を送ってですな」
「そうしてこちらに引き込んでいきますな」
「我等の方に」
「そうしていきますな」
「戦で攻めても兵を失う」 
 このことはどうしてもというのだ。
「だから今の我等の優勢を使ってな」
「そうしてですな」
「そのうえで、ですな」
「城を降し組み入れていく」
「そうしていきますな」
「そして月山富田城までな」
 この城までというのだ。
「至るぞ」
「そして、ですな」
「そのうえで、ですな」
「あの城を囲み」
「そうして攻めますな」
「難攻不落というが」
 その月山富田城もこう言われている、山陽と山陰はおろか九州にも四国にもここまでの堅城はないと言われている。
「絶対に攻め落とせぬ城はない」
「だからですな」
「あの城もですな」
「攻め落とせる」
「そうなのですな」
「どの様な城も一つになり」
 そしてというのだ。
「大軍で囲めばじゃ」
「攻め落とせますな」
「どの様な堅城でも」
「あの月山富田城でも」
「そう出来ますな」
「最悪でも兵糧攻めにすれば」
 それでというのだ。
「よい、あと山中殿と十人衆である」
「今の尼子家で武勇を謳われていますな」
「我等との戦でも奮戦しております」
「三日月を崇拝してです」
「勇ましく戦っています」
「山中殿と十人衆は常に行動を共にしておると聞く」
 元就は彼等の動きの話をした。
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