暁 〜小説投稿サイト〜
我ら、栄光のADレイバー隊
我ら、栄光のADレイバー隊
[1/9]

[1] 最後 [2]次話
学園島……、東京にある武偵を育成する専門学校である東京武偵校の所在地である。
そんな学園島の一角……、明日無き学科として有名な「強襲科」の訓練を行う強襲科棟と、車両などによる支援を行う「車両科」の車両科棟がある場所の中間辺りに、まるで中小企業の工場を思わせる様な棟がある。
この場所こそが、現在、新しい社会的脅威となっているレイバー犯罪に対抗するべく武偵局が設立し、この物語の主役である東京武偵校AD(エーディー)レイバー隊のテリトリーである「特殊車両科」棟である。


そこに向かって、ガシャン、ガシャンと言う独特の機械音を立てつつ、第二次世界対中にイギリス軍の偵察用装甲車であるダイムラー偵察車を改造して作った指揮車の『ADR指揮車 D型』誘導を受けつつ、この隊の主力戦力であるレイバーの『篠原重工社製 AV-98 通称:イングラムAD(武偵)型』が2機向かっていた。
「疲れた……」
その2機のうちの1機……、1号機の中で凄まじい疲労感に包まれながら、俺、海老原海斗(えびはらかいと)はボヤいていた。
只今、俺が乗っているこのイングラムは現在、実用化されているレイバーでは、間違いなく「史上最高性能」と名高い名作レイバーであり、俺達ADレイバー隊の兄貴・姉貴分に当たり、度々の共同訓練や共同作戦で協力関係に当たる「警視庁警備部特車2課 第2小隊」にも配備され、数々の悪名と伝説を築き上げてきた、押しも押されもしない名機だ。
しかし、その伝説と悪名を轟かすだけの性能を求めるが故に移住性はハッキリ言って最悪そのもの……。
普通の人なら、数分間乗っただけで、たちまち”マーライオン状態”になってしまう代物だ。
先にも言った用に俺達の兄貴・姉貴分で度々の共同訓練や共同作戦でお世話になっている特車2課 第2小隊の隊長である、後藤隊長さん曰く……「天にも昇る様な気持ちで地獄行き」だとの事……。
そんなレイバーに、俺は酔わないと言う「特異体質」だからこそ、パイロットに任命され、現状に至るわけだが……。
やっぱり酔わなくても移住性が悪いものに長時間箱詰めにされていては、ドッと疲れが出てくる物である……。
まぁ、それはそれでレイバー乗りならではの体験なので、個人的には「まぁ、いい思い出」って所だけどな……。
生身の体で銃を持って走り回るより、何十倍も楽って事もあるしな。


ちなみに、第2小隊に配備されているイングラムとADレイバー隊に配備されているイングラムAD型(※以下、AD型)は、様々な違いがある。
まず第2小隊のイングラムが”スリムでスタイリッシュな洗礼された細身の外見”なのに対し、俺達の乗るAD型は全体的に”ゴツイ、ゴリマッチョな外見”となっている。
同じイングラムなのに、どうしてこの様な違いが出たのかと言うと、元々イングラムを作った篠
[1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ