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ドリトル先生の野球
第十幕その十

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「鈴木投手の時はね」
「有田選手だったんですね」
「そして技巧派に転身した鈴木投手はね」
「さらによくなったんですね」
「そうなったんだ」
「そんなことがあったんですね」
「そうだったんだ」 
 まさにというのです。
「だから野球もね」
「組み合わせは大事ですね」
「バッテリーのね」
「そういうことですか」
「ただ、こうしたキャッチャーの使い分けが出来るチームは少ないよ」
「正捕手一人だけでも難しいですね」
「当時の近鉄はその梨田選手と有田選手で正捕手二人と言われていたけれど」
 そうしたチームはといいますと。
「滅多にないよ」
「そうですよね」
「前に強かった時の広島も正捕手は一人だったね」
「達川光男さんですね」
「強いチームには確かなキャッチャーの人がいる場合が多いけれど」
「その人を持つだけでも」
「そう、難しいからね」
 だからだというのです。
「こうしたあえて言うなら贅沢な使い方はね」
「エースの人にはあえて正捕手とは別の人を起用するとか」
「有田選手は強気のリードに勝負強い打撃が売りの選手だったしね」
「梨田選手にも負けていなかったんですね」
「そう、梨田選手はリードと強肩と安定したバッティングの人でね」
「お二人の実力も拮抗していたので」
「出来たけれど一つのチームに同じレベルで凄いキャッチャーが二人いる」
 そうしたことはというのです。
「滅多にないことだからね」
「そうそう出来ることじゃないですね」
「そうした意味で鈴木投手も有田選手も幸運でね」
「当時の近鉄もですね」
「幸せだったよ、お互いにいい相手と出会えてまた今も語られる位のバッテリーになったから」
「そう思うと凄いですね」
「全く以てね」
 こう言ってでした、そのうえで。
 先生は皆と一緒にスイーツも楽しみました、そうして今日のこの日をとてもよい日だったと記憶するのでした。
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