第五十九話 先輩と神戸でその三十五
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「それだけじゃないから」
「違いますか?」
「ちっちは教会の娘さんで」
それでというのです。
「三人姉妹の長女さんでしょ」
「はい、そうですけれど」
「だったらお婿さん迎えるわね」
「それはもう決まってます」
というか貰わないといけないです、どうしても。
「本当に」
「そうよね、こうなったらね」
先輩は私にあらためて言いました。
「私もあの子応援してあげないとね」
「あれっ、彼先輩のことは」
「嫌いでもね」
それでもというのでした。
「私はあの子応援するわよ」
「立派にせいじんすることについてですか」
「そうするから」
「そうですか」
「あと彼がもっとちっちに近付ける様にね」
「というか勝手に来ますよ」
私が何も言わなくてもです。
「本当に」
「だからそこをね」
「もっとですか」
「そう、背中を押してあげるから」
阿波野君のというのです。
「私はね」
「何か先輩も阿波野君応援するとか」
どうにもでした、私にしては。
「思いも寄りませんでした」
「彼が私のことを嫌ってるからね」
「どう見てもそうですから」
本当にそうとしか思えないです、今度先輩に失礼なことを言ったら冗談抜きで本気で怒るつもりです。
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