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魔王の友を持つ魔王
§???--《大晦日リターンズ!》
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 全ては黎斗の一言から始まった。

「そうだ。大掃除をしよう」

「「「はぃい?」」」

「おまえんちの?」

 呆然とするエリカ、祐理、リリアナ。少女達に悩まされることが無いような案件だからか案外護堂は乗り気だ。

「うんにゃ。僕の倉庫(・・)

 いくら昼休みとはいえ人目もある。本来なら教室でするような話では無いのだが。

「そろっと年末総整理の時期でさ。メンテしないと呪物達(みんな)がグレる」

 一人でやっては新年になってしまう。新年に気付かず元旦を掃除で過ごした、屈辱のあの日以来、黎斗は掃除を一人でやらない。神様(スサノオ)や鬼達、媛や僧に手伝ってもらっていたのだ。おかげでこの時期になると黒衣の僧正は黎斗達の小屋に現れない。

「スサノオ達が今年は忙しいからさ」

 基本下界には我関せず、なスタンスを取る古老だがまだ被害の掌握が終わっていない。天叢雲の一件で黎斗が殲滅した仲間分をカバーするのにてんてこ舞いだ。大将(スサノオ)を金属化して長期間放置していたツケがこのタイミングで回ってきた。所詮、自業自得である。

「それで俺達に白羽の矢が立ったと」

「そ。信用出来る人に絞るとあとよーかと恵那、エルかな? あぁ、あと翆蓮がいたか」

 陸鷹化については教主に直談判して借りる手はずになっている。ついでに教主が申したててくれたのは嬉しい誤算だ。

「はぁ!? 義姉さんも来るのか!?」

 思わず叫ぶ護堂に、クラスの皆からの白い視線が突き刺さる。まぁ、気持ちはわからないでもない。黎斗にとっても予想外の事態だったのだから。

「凄まじい人員ね……」

 エリカがドン引きするところなど初めて見た気がする。

「うん。あ、人間の皆には幽世で動けるように札渡すから」

「……ちょっと待て水羽黎斗。その倉庫とやらは幽世にあるのか?」

 顔をひきつらせたリリアナに黎斗は即答する。何を言っているんだ、と言わんばかりの口ぶりで。

「そうだよ? 幽世の衛星軌道上に隠してある。あ、ヒミツだかんね」

「言わないし、言っても誰も信じないわよ……」

 平然と話す黎斗にエリカが苦言を呈する。

「な、なんだか大変なことになりそうです……」

「……万里谷、それは霊視か?」

「これは予想、です」

 波乱の予感に護堂と祐理は二人揃ってうなだれた。





 想像以上に黎斗の段取りは壊滅的で、結局掃除開始は十二月最終日までずれ込んでしまった。そんなグダグダな有様でも、まぁ日頃の感謝もこめてそれなりにはやってやろう、とは各自がうっすらと思っていたのだが。

「……なんか、もう疲れたわ」

 憮然とした様子のエリカ。彼女の反応もやむを得な
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