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星河の覇皇
第七十五部第三章 察した者その二十三

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「大統領もサインされました」
「アメリカ政府としても予算を投じますが」
「中央政府にもですね」
「その予算を投じてもらう」
「そしてより、ですね」
「そうです、潤沢な予算を使い」
 そのうえでというのだ。
「開発を行いたいですが」
「その為にも」
「防衛費の増額分を開発、開拓に回したい」
「アメリカの事情ですね」
「そうです、私は上院議員です」
 この議会の議員だからとも言うのだ、他のこの場にいる者達も実は彼と同じ上院の議員達であるのだ。
「上院議員の仕事はです」
「各国の利益を話す」
「各国にその利益を誘導する」
「各国の代表ですから」
「だからこそですね」
「そうあるべきなので」
 だからだというのだ。
「あえて主張していますが」
「近頃我々の上院も」
「改革派が多数派になり久しく」
「改革派の意見が強い」
「そうですね」
「ですから」
 それ故にとだ、グラッソンは嘆きも言葉に入れて話した。
「このことについてはです」
「我々にしても」
「意見は述べますが」
「それを実現しにくいですね」
「どうにも」
「民主主義は数です」
 これで決まるというのだ、この摂理は民主主義社会であるのなら厳然たる事実であり覆せるものではない。
「その数においてです」
「我々は劣っている」
「ならばですね」
「意見が通りにくいのも道理」
「全く以て」
「そうです」
 まさにというのだ。
「それが現実です」
「与党の開発、開拓系の議員にも話していますが」
 張秀が言ってきた。
「しかしです」
「それがですね」
「中々です」
 どうにもというのだ。
「あちらは既にです」
「政府からですね」
「納得させられていて」
 それでというのだ。
「動かないですね」
「あちらは今の状況でいいと考えています」
「あの予算案で、ですね」
「そうです」
 与党の方はというのだ。
「どうにも」
「今年度の予算は」
 バルクが言うには。
「防衛費のパーセントはそのままで」
「かえってですね」
 サエグサがバルクに応えた。
「社会保障費が増えていますね」
「そして教育費と」
「しかし開発、開拓費が」
 彼等が懸念しているこのことはというと。
「予算の中での割合増加は据え置きで」
「社会保障費と教育費が増えて」
「こちらは割合を食っています」
「全くですね」
 そうした状況であるとだ、彼等は話した。
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