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ペンテウスへの仕返し
第三章

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「別に」
「いえ、乱れることはよくないので」
「だからだね」
「はい、止めて頂きたいのです」
「厳しいね、そんな厳しい意見はこのギリシアではそうそうないよ」
 それこそというのだ。
「東の方はともかくとしてね」
「遠くヘブライはですね」
「あそこは君みたいに言うけれど休日はあるよ」
「ですから夜に休めばいいです」
「毎日働く」
「そうしては」
「やれやれだね。まあ今これ以上話してもお互い歩み寄れないし」
 それでと言うのだった。
「ここは終わりということで」
「それで、ですか」
「今はたらふく飲んで食べよう」 
 こう言うのだった。
「そうしよう」
「そうですか」
「そう、そしてね」
「そして?」
「また話をしよう」
「私の申し上げることは変わりません」
「それはわかったからね」
 だからだと言ってだった、ディオニュソスはその話を止めにして。
 そして後は何気ない話をしたがペンテウスは始終生真面目だった、そして彼が礼儀正しく別れの挨拶をして神殿を去ってから従神達に楽し気に笑って話した。
「僕の悪い癖が出そうだね」
「またですか」
「また出ますか」
「そうなのですか」
「これがね」
 こう言うのだった。
「ここで」
「あの王に対してですか」
「そうされますか」
「この度は」
「うん、ああした真面目なタイプを見ると」
 どうしてもというのだ。
「悪い癖が出るよ」
「止めてもですね」
「されますね」
「いつも通り」
「そうするよ、そして」
 さらにと言うのだった。
「彼に一泡吹かせてあげるよ」
「それでどうされますか」
「一体」
「この度は」
「今度は彼をここに呼ぼう」
 こう言ってだった。
 彼は実際にペンテウスを自分の神殿に呼んだ、真面目な彼は神殿に来たが難しい顔で神に対して言った。
「あの、私は今は」
「忙しいかな」
「はい、今日もです」
「本当に休んだ方がいいよたまにはね」
 ディオニュソスは自分と共に卓に座った彼に話した。
「七日に一日はね」
「休むべきですか」
「そう思うがね」
「私は思いませんが」
「聞いた話だと君は朝早くから夜遅くまで仕事に励んでいるそうだが」
「仕事に学問、そして武芸の鍛錬に」
「疲れないかな」
「夜は寝ていますので」
 これが彼が言う休むことだ。
「いいのです」
「生真面目過ぎるね、まあそれでも今はね」
 ディオニュソスは自分のペースで話していった。
「僕の招きに応じてくれて何よりだよ」
「そうですか」
「では楽しく飲んで食べてね」
 そしてというのだ。
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