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躙されているグレイモンとガルルモンの下へと飛んだカブテリモンは、アンドロモンを叩きつけようと体当たりをした。
避けられたが、硬い兜の頭部のお陰でダメージを負わずに済み、素早く飛び上がる。
再び体当たりをした。今度は避けずに、受け止めたアンドロモンだったが、ビギナーズラックのようなものが働いているのか、カブテリモンは押し負けなかった。
押し潰さんと上から圧力をかけ、アンドロモンの足が地面を抉る。
溜まらず受け流したアンドロモンは、背を向けて上空へ飛び立つカブテリモンにミサイルを放った。
押してはいるが、決定打がなかなか掴めない。
何か、何か弱点はないだろうか。
突破口になるようなものは……。
剥き出しになっている右足に、青白い火花が散っているのを見逃さなかった光子郎は、カブテリモンに右足を狙うように指示する。
追ってきたミサイルを薙ぎ払い、カブテリモンは大きな電撃の塊となった弾を、アンドロモンの右足に向けて放った。


バチバチバチ!!


機械仕掛けのアンドロモンの右足を、電撃の塊が包み込む。
ぬるり、とアンドロモンの右足から黒い歯車が飛び出してきて、子ども達の頭上で塵のように霧散した。
どうやらあれが、アンドロモンをおかしくしていたらしい。
取り囲んでいたグレイモンやガルルモンを見ても、攻撃して来なかった。
顔を見合わせた子ども達は、とりあえず最年少の3人の下へ行こうと下に降りる。

「ヒカリィ、大輔ぇ!」
「賢!無事か!?」
「お兄ちゃーん!」

降りて来た兄達に駆け寄り、抱きつくヒカリと賢。
泣きこそはしなかったものの、賢の表情は情けないものとなっていた。
怖かったな、ごめんな、もう大丈夫だからって治が苦笑しながら宥めていると、退化して戻ったアグモンとガブモンが、アンドロモンを伴ってやってきた。

「ガブモン、ありがとうな」
『どうってことないよ』
「サンキュー、アグモン!」
『えへへ。あのね、タイチ。アンドロモンが話があるんだって』

何だろう、と子ども達はすっかり大人しくなったアンドロモンに対する警戒心を解いて、話を聞く体勢に入る。
そして、アンドロモンの言葉に、子ども達は驚愕するのだった。



『君達は、“選ばれし子ども達”だね?』







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