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提督はBarにいる。
横須賀、再び
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ない所から空港の建屋内に入って入国手続きを行う。ただでさえ艦娘を間近で見る機会なんざ少ないからな。居るのがバレたら大騒ぎになるだろう。今回の訪日は大本営にも伝えていない電撃訪問だからな、こっちとしても混乱は避けたい。手続きを済ませてターミナルの端の方をこっそり移動する。まぁ、乗客の興味は窓の外の輸送機に集まっているからかなり楽だ。

『あれ軍の輸送機だろ?珍しいな』

『誰が乗ってきたんだ?』

『海軍のお偉いさんらしいぜ?』

『艦娘も一緒か?』

 なんて声がチラホラ聞こえてくる。おいおい、誰かは特定されてねぇがバレてるんじゃねぇの?コレ。『総員、急げ』とハンドサインを出して、スタコラサッサとターミナルを後にする。

「お前らはこのまま横須賀港に向かい、輸送艦隊と合流しろ。既に停泊中のハズだ」

「そこで艤装を受け取って、出撃だね。了解了解……ところで提督は何するの?」

「ん、俺か?俺は……」

 横に立っていた金剛をガシッ、と抱き締めて

「2人でデートだ♪」

 と冗談をかます。瞬間、火の点いた様なブーイングが飛んでくるがデートは半分冗談。

「デートもするが、本題は仕事だ。ウチの周りが最近窮屈なんでな……少し風通しをよくしてくる」

「提督……あんまり無茶な事は駄目デスよ?」

 心配そうな顔を向けてくる金剛。何となくだが、俺の漂わせてる雰囲気と言葉から何をする気か薄々だが察しているようだ。

「バ〜カ、無理・無茶・無謀は俺ぁ一番嫌いなんだぜ?仕事は出来るだけ楽して、一番良い成果を挙げるに限る」

 てなわけで、小笠原諸島に向かう連中とも空港の出入り口で別れて俺達はタクシーに乗り込む。

「お客さん、どちらまで?」

 乗り込んだタクシーの運ちゃんが聞いてくる。

「横須賀の大本営まで」


 さぁて、面出しに行くとしますかね。

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