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オズのケーキ
第二幕その八
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「食べものも」
「そちらもですね」
「わし等はとても沢山食べるからね」
「あの、羊一頭とか林檎を木一本とか」
「一日にそこまで食べないがね」
「それでもですか」
「普通の人よりも食べる量はずっと多いね」
「やっぱりそうなんですね」
「では渡し守の前に」
 バイキングの人は自分からお話しました。
「食べようか」
「そのお食事をですか」
「今から」
 こう言ってそうしてでした。
 バイキングの人達はお昼ご飯を出してきました、とんでもない量の牛乳やビールが入った水瓶が出て来て。
 茹でられた羊肉にソーセージの山、茹でられたジャガイモがどさりとあって生トマトも凄い量です。林檎や苺もこれでもかとあります。
 その量を見てです、モジャボロは思わずこう言いました。
「凄いね、村一つ分はね」
「他の人の村ではだね」
「普通にあるね」
「それも大きな」
「それだけあるよ」
 こうバイキングの人に答えるのでした。
「これは」
「ははは、これ位食べてね」
「そうしてだね」
「わし等は満腹するのだよ」
「一人辺り十人前はあるかな」
 モジャボロはその量について具体的に言いました。
「これは」
「十人前ではきかないね」
 教授もその量について言います。
「十五人前はね」
「あるかな」
「バイキングの人達と私達を入れてね」
 こうモジャボロにお話します。
「本当に」
「それだけあるかな」
「うん、これだけ食べるなんてね」
「いやいや、これより少ないとわし等は駄目なのだよ」
 バイキングの人達はこう言うのでした。
「本当に」
「私達の十五人前はだね」
「必要で」
 それでというのです。
「今のお昼も晩も勿論朝も」
「食べるんだね」
「わし等の神トール神もかなり食べるしね」
「トール、雷神だね」
「農業の神でもあってね、オーディン神とも並ぶ偉大な神様だよ」
「そうだね、私もあの神様のことは知っているよ」
 教授も笑顔で応えます。
「本当に」
「そうだね」
「そう、そして」
 それでとです、さらにお話する教授でした。
「貴方達もだね」
「食べるよ、ではね」
「これからだね」
「皆で食べよう」
 こうして皆でバイキングのお食事を食べはじめました、羊肉は塩胡椒で味付けされてジャガイモの皮を剥いてその上にバターをたっぷりと塗って食べます。
 そこで、です。ナターシャはトマトを食べつつアン王女にこんなことを言いました。
「トマトやジャガイモは」
「何でも外の世界ではね」
「バイキングの人達は食べていなかったですね」
「そうらしいわね」
「あの人達の時代にはなくて」
 トマトやジャガイモはです。
「欧州には」
「あっちの大陸には行っていたそうだがね」 
 バイキン
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