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生まれ変わったのか
第一章
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               生まれ変わったのか
 緑川悟郎、茶色のショートヘアで元気な顔立ちの彼はこの時小学五年の八月の夏休みのある日を公園で友人達と共に過ごしていた。
 その中でだった、最初に友人の一人がこんなことを言った。
「何か鳴き声が聞こえないか?」
「鳴き声?」
「ああ、猫のな」 
 言うのはこうしたことだった。
「そうじゃないか?」
「あれっ、そういえば」
「何か聞こえるな」
「猫の鳴き声がな」
「何処からなんだ?」
「あっちからじゃないか?」
 悟郎は公園の滑り台の方を見て言った。
「滑り台の方な」
「ああ、あっちか」
「ちょっと行ってみるか」
「そうしてみるか」
「ああ、そうしてみような」  
 悟郎も他の子もそちらに行ってみた、すると。
 そこに白地で背中や顔の上のところから背中にかけて黒い猫がいた、まだほんの子猫だった。よく見れば。
 毛並みは悪く非常に痩せていた、それで髪の毛を伸ばしている子が言った。
「野良猫なんだろうな」
「そうだろうな、首輪してないし」
「こいつ絶対に野良猫だよ」
「親とはぐれてここにいるのかもな」
「ずっとここに猫なんていなかったしな」
「そうだよな、じゃあこいつどうする?」
 悟郎がここで言った。
「誰か飼える奴いないか?」
「うちペット駄目なマンションだからな」
「うちインコいるからな」
「うち鳥いるしな」
「うちは熱帯魚飼ってるしな」
「うちもハムスターいるしな」
 悟郎もだった、母が飼っているのだ。
「だからな」
「困ったな、誰もかよ」
「誰もこいつ飼えないのかよ」

「じゃあどうすればいいんだ?」
「どうしたんだい?」
 悟郎達が困っているとだ、ここでだった。
 白髪を後ろで団子にしたシックな服装の老婆が来た、背中は少し丸くなっていて痩せている。顔は皺だらけで尾高弥奈表情である。
「一体」
「あっ、実は」
 悟郎達は老婆に事情を話した、すると。
 話を聞き終えた老婆は彼等ににこりと笑って言った。
「じゃあ私がその子引き取るよ」
「そうしてくれるんだ」
「お婆ちゃんが飼ってくれるんだ」
「こいつそうしてくれるんだ」
「うちは私もお爺ちゃんも猫好きでね」
 老婆は彼等に微笑んだまた答えた。
「もう三匹飼ってるからね」
「こいつもなんだ」
「飼ってくれるんだ」
「そうしてくれるんだ」
「そうさせてもらうよ」
 こう言うのだった。
「この子もね」
「じゃあね」
「こいつ今から婆ちゃんの家に連れてくよ」
「俺達がね」
「一緒に連れて行こうね」
 こうしてだった。
 その猫は老婆が引き取ることにした、老婆の家は公園の近くにある和風のいい感じの家であり。
 表札の宮崎和也そして早苗と
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