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提督はBarにいる。
日本国絶対防衛圏建設計画
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継続及び本土防衛に必要な要衝の事だ。具体的には千島列島・小笠原諸島・マリアナ諸島・カロリン諸島・ニューギニア等だ。だがしかし、その時点で劣勢になっていたのだから守りきれるハズも無く、次々にアメリカに攻め落とされた挙げ句にそこからB29の大編隊が日本本土にやって来るようになったというのだから皮肉な話ではある。

「それで?その絶対国防圏計画とやらをベースにして、日本も引きこもりになろうって事かしら?」

 そう不満げに漏らしたのは海外艦の纏め役をやっているビスマルクだ。

「いや、この計画は守りに入るっつーより……寧ろ攻める為の足場固めに近い作戦だな」

「どういう事かしら?提督」

「今回の作戦の主眼は資材と人材を目標地点に輸送、然る後にその地点を拠点化する事にある。そしてそこを足掛かりにして、太平洋上に浮かぶ小さな島なんかを順々に拠点化……ゆくゆくは小規模な鎮守府化を目指す」

 通常の軍艦と艦娘の違いと言えば、何と言ってもそのサイズ差だ。小さい物でも十数メートル、大きい物なら数百メートルは有ろうかという軍艦の機能が人間サイズにまで凝縮されているのだ。通常の軍艦を運用する為の港湾設備よりもかなりのダウンサイジングが出来る。建設の為の用地も予算も少なくて済むのだから、数が作れる事を活かして俺の管轄するブルネイ周辺では中小規模の泊地や警備府を網の目のように設置して、濃密な警戒ラインを形成している。今回の計画はそれをかなり大規模にした作戦と思っておけば大体合っている。

「成る程ネ〜、だからノウハウのあるウチに指令が来たデスか」

「ま、そういうこったな。それとあの陰険眼鏡の嫌がらせも含んでるだろうが」

 寧ろそっちがメインまである。





「相変わらずdarlingはサンジーと相性最悪ネ〜」

 ケラケラと笑う金剛を、ジト目で睨んでおく。

「あの、サンジーってまさか……」

「おう、現職の元帥・三条河原 征利(まさとし)こと腐れ陰険眼鏡だ」

 食堂内に『うわぁ……』という呆れたような空気が漂う。コミュ力は人一倍高いと自負している俺だが、奴だけはどうにも気に食わないし反りが合わない。立場上顔を合わせる事も少なくないが、会う度にメンチの切り合いから罵詈雑言のキャッチボール、終いに殴り合いになりそうになる所で互いの秘書艦に止められるってのが一連のパターンと化している。

「三条河原元帥の前職は、軍令部の総長だ。ほぼ独立独歩で好き勝手やっている提督は目の上のたん瘤どころか、切除したい悪性腫瘍のような物だったろうさ」

 と、苦笑混じりに溢すのは武蔵だ。

「おいこら、誰がガン細胞だたけぞう」

「ふふん、自覚があるから傷付くのだろう?」

 くそう。言い返せねぇ。

「ん
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