暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生の競馬
第十二幕その四
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「いいんだよね」
「極端に太っても痩せても駄目で」
 ジップの言葉は神妙なものになっています。
「冬を考えるとある程度太るべきなんだよね」
「いや、先生はそれがわかっているから」
「それでお話してくれるから」
 最後にオシツオサレツが二つの頭で言います。
「お医者さんとしてそうしてくれるから」
「僕達も頼りにしているよ」
「そうだよ、日本でもムキになってダイエットに励んでいる人がいるけれど」
 先生は残念なお顔で皆にお話しました。
「冬は本当にね」
「寒いよね」
「何といっても」
「それは」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「暖かい思いをしたいなら」
「それならだよね」
「ある程度太っていないとね」
「本当にね」
「そうしないと駄目だよね」
「そうだよ、彼等みたいにね」
 楽しく学生さん達と一緒に練習をしているお馬さん達を見てお話します、本当に皆楽しい感じです。
「やっていくといいよ」
「何かダイエットにムキになる人って」
「どうしてなのかな」
「必死なのかな」
「それがわからないけれど」
「色々な理由があるんだ、例えば太っているって言われて」
 それでというのです。
「いじめられたり失恋して」
「傷付いて」
「それでなんだ」
「ムキになって痩せようとする」
「そうした人達がいるんだ」
「男の人で太っているから駄目って言われて失恋した人知ってるけれど」
 先生は今度は悲しいお顔になって皆にお話しました。
「いつも必死に運動して食事制限もして」
「痩せていたんだね」
「それも危険な痩せ方だったんだ」
「先生から見たら」
「女の人は男の人が痩せれば痩せているだけ好きになるとか」
 そうしたことをというのです。
「言っていてね」
「それかなりまずいね」
「深刻なトラウマになってるね」
「太っているから失恋して」
「そのことで」
「この人の診察を受けてしっかりとお話して」
 そうしてというのです。
「考えをあらためてもらったけれど」
「それはね」
「僕達から聞いても危なかったね」
「痩せ過ぎになって」
「何時か身体を壊していたよ」
「実際に身体を壊す寸前だったよ」
 そうだったというのです。
「危なうところだったよ」
「やっぱりそうだったんだね」
「本当によくなかったんだ」
「先生が診察してよかったね」
「その人を救えて」
「トラウマの治療もしたよ」
 太っていると言われて傷付いたその人の心もというのです。
「そちらもね」
「というかそっちが一番問題だよね」
「それで必死に痩せようとしたから」
「その人よっぽど傷付いたんだね」
「それで食事制限してムキになって痩せようとした」
「そうだったから」
「その治療をしたよ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ