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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第99話 姉妹 中編
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後尾でどっしりと構え、武将達が組織戦にて敵を屈服させるようにしなくてはならない。

今後、正宗様には自重していただかないとな。

私は烏桓族討伐に着いていくことは叶わないだろうから、そのことを釘に差して置かねばならない。

兵士達は正宗様が居なくても使い物になって貰わないと困る。

正宗様の力は威光として利用していくのが一番だろう。

武神の如き力ー

全ての傷を癒す力ー

そして、正宗様の力ではないが

高祖の血筋ー

正宗様が天下に号令を掛ける時、彼の存在を天意と思う民衆は少なくないだろう。

民衆を卑下する気はないが、彼らは分かり易い英雄を求めている。

『自分達の苦しい日々を解放し、自分達に希望を与えてくれる英雄』

幸いなことに正宗様は民政を重視する御方。

その点は大丈夫だろう。

後は君主としての心構えを持っていただくのが急務になる。

「揚羽、大丈夫か?」

私が今後の事を熟考していると、正宗様が心配気な声を掛けてきた。

「は、はい。心配には及びません。少し考え事をしていました」

「そうか」

正宗様は安心した声音で返事した。





正宗様の治療は四半刻位掛かった。

昨夜、激痛に苛まれた時間が嘘のようだ。

「揚羽、傷の治療は終わったが、痛むところがあるなら言ってくれ」

正宗様は私をゆっくりと抱き起こすと、私の表情を心配そうな面持ちで窺ってきた。

「正宗様、傷の方は大丈夫です」

私は正宗様の心配を取り除くように優しく微笑んだ。

この方は本当に私のことを心配してくださっている。

私は悪い女。

正宗様に出会う前にはこんな心持ちになることはなかった。

正宗様を導くためにしたこととはいえ、今は彼に罪悪感を感じている。

以前の私なら面倒なことに手は染めず、我関せずを貫徹していただろう。

人は人と関わると、理屈のみでは生きていけぬものね。

でも、こんなことは今回で最後にする。

以後は、私の本来の姿に戻らなくてはいけない。

私は司馬懿。

正宗様に天下を獲られるまで、何事にも心は乱さない。

「良かった!」

正宗様はいきなり私を抱きしめて来た。

「あ、あっ! 正宗様、何をなさるのです」

正宗様の不意打ちに私は動転してしまった。

前言撤回。

正宗様の前では心を乱されそう。






私が正宗様の強い抱擁を受けていると恨みがましい声が聞こえた。

「兄上、姉上と乳繰り合うのは後にしてください。姉上の治療が終わったのでしたら、私の傷の治療もしてくださいませんか?」

私が声の方を振り向くと真悠は恨む目でこちらを凝視していた。

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