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八条学園騒動記
第五百七十話 タイツはないその十

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「そうだったんだ」
「そうよね」
「搾取の結果余裕があって」
 それでというのだ。
「やっていたんだ」
「そういうことね」
「僕達は働いてお金を稼いでね」
 だから連合は立派だというのだ、連合市民は自分で働いて稼ぐからエウロパ貴族より立派であるというのだ。
「豊かだけれどね」
「あっちは平民の人達から搾取してで」
「ああでね」
「昔からで」
「それでタイツも流行だったんだよ」
「理解出来ないファッションも」
「そうだったんだ、しかしね」
 ネロはここで一旦言葉を止めた、そしてそのうえでマルティと七海にあらためて言った。
「スパッツって冬寒いよね」
「生地薄いからね」
 七海はすぐに答えた。
「だからね」
「そうだよね」
「そう、それが難点なのよ」
「だからその上にズボン穿くね」
「下着の上に穿いて。ストッキングもそうだけれど」
 スパッツもまた、というのだ。
「そうしてね」
「防寒着にもしてるね」
「逆にスパッツだけだと」
「冬は寒いね」
「これが夏はかえって暑い時もあるし」
「お肌にぴっしりするから」
「困るけれど冬は確かにね」
「寒いね」
「そこが困りものよ」
「じゃあ当時の欧州って寒かったから」
 地球にあったこの地域はというのだ。
「全体的に」
「そうだったみたいね」
「それでタイツとかは」
「寒かったでしょうね」
「足冷えていたね」
「下半身冷やすのって禁物だよね」 
 マルティもこう言う。
「はっきり言って」
「それでタイツはね」
「よくなかったね」
「ローマとかギリシアの服も冷えそうだけれど」
「ああ、男の人もスカートだったね」
「丈は短いし生地は薄いね」
「そんなのだと」
 それこそというのだ。
「もうね」
「それこそだね」
「冬は大変だっただろうね」
「欧州は大半が寒い地域で冬は厳しかったから」
「どうしてもね」
「僕もそう思うよ、まあ時代によって服は変わって」
「ズボンも出て来てね」
「ズボン穿くとかなり違うけれど」
 スカートより暖かいというのだ。
「それでもタイツになるとか」
「それがわからないね」
「本当に冬は寒くて大変だっただろうね」
「ルネサンスの時とか」
「ハムレットもタイツだけれど」
 デンマークの王子もだ、やはりシェークスピアの時代であるので衣装はタイツであることが本来とされている。
「寒かったと思うよ」
「タイツだと」
「うん、マイナス何度どころか十度を超えるところだと」
 それこそというのだ。
「タイツだとね」
「寒いわね、スパッツから考えると」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
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