第五百七十話 タイツはないその三
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「あれたまにエウロパでね」
「している人いるんだ」
「正装の一つでもあるらしいよ」
「そうだったんだ」
「あれ実は鬘だし」
「そうだったんだ」
「あれそうなんだ」
ネロはマルティにあっさりとした口調で答えた。
「地毛でやってる人もいるみたいだけれど」
「大抵は鬘なんだ」
「そうみたいだよ」
「そうだったんだね」
「昔は剃って」
ロココ期の貴族の話である。
「そうしてね」
「鬘を被っていたんだ」
「そうしていたみたいだよ」
「剃ってまでなんだ」
「まあ剃ったら薄毛もわからないし」
この時代は薄毛の特効薬も存在している。
「それで被ったらね」
「もう誰もが同じだね」
「だからね」
それでというのだ。
「当時のエウロパはそうしていたみたいだよ」
「そうなんだね」
「そうだよ、まあ髪型もね」
「時代によって評価が変わるんだね」
「そしてファッションもね」
「そういうことだね」
「それとね」
ネロはマルティにさらに話した。
「今回の僕達の服はね」
「連合のファッション感覚だね」
「今のね」
「それでタイツはなしだね」
「当時はタイツもありで」
ウィンザー朝の頃のイングランドもというのだ。
「王様も穿いていたから」
「別によかったんだ」
「それでもね」
「フォルスタッフ卿でもタイツでもだね」
「よかったよ、提灯ブルマでもね」
このファッションでもというのだ。
「いけてたんだ」
「あの」
ここでだ、マルティはネロにどうかという顔で言った。
「フォルスタッフ卿の設定は」
「マルティのその役だね」
「うん、太っていて」
このことは作品の公式設定である、シェークスピア自身が定めたものでオセローがムーア人であることやシャイロックがユダヤ系であることと同じく絶対のことである。
「お年寄りだよ」
「その太ったお年寄りもね」
「当時はタイツに提灯ブルマだね」
「コッドケースの場合もね」
こちらの衣装の場合もというのだ。
「あるんだ」
「そうなんだね」
「当時はそれが普通だったから」
当時の衣装はというのだ。
「だからね」
「フォルスタッフ卿も」
「そうだよ、ただね」
「ただ?」
「連合だからね、ここは」
「それでズボンだね」
「タイツやブルマじゃなくてね」
そのファッションは好まれないのでないというのだ。
「どうしてもね」
「そういうことだね」
「まあズボンはね」
ネロはマルティにさらに話した。
「当時実際はタイツが主体でね」
「あまりなかったんだね」
「エウロパではね」
「まあそうした流行だってことだね」
「そう、ロミオだってお洒落にね」
シェークスピアの代表作の一つのこの主人公もというのだ。
「タ
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