暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
57 昇天後の地
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
次世界大戦によって、日本は負けた。石松らの親分がいた駿河、今の静岡県・清水も空襲によって壊滅的な被害を受けてしまった。
「ああ、何という事を・・・!!親分が栄えさせた駿河の地を・・・!!」
 石松も、大政も、小政も、悔しがり、大いに泣いた。
「貴方達」
 石松の所にフローレンスが現れた。
「貴方達の国が焼け野原になりましたその悲しみ、私にもよく分かります。祖国が惨めな目に遭います事は誰にでも我慢できます事ではありませんから」
「我々に何とかできぬか?」
 石松はフローレンスに頼み込む。
「この世界の全ての人々もこの大戦に悲観的になられておりますが、多くの人々が安易に現世に向かいます事はあの世のバランスを崩す怖れがあります。私やイマヌエルで何とかやってみましょう」
 フローレンスは石松達の元から去った。
「本当に、我らが国は元に戻れるのか・・・?」
 石松は祖国の復興を願った。

 フローレンスはイマヌエルと対談していた。
「ドイツや日本など、多くの敗戦国が苦しんでおられます。何とかできましたらよいのですが」
「そうだな。我々も動かぬわけにもいくまい。特に日本の壊滅的な被害は私も見ていられない。さらに原爆とか言うものを落とされた地の人間は大いに苦しむ事になるだろう。よし、最大限の尽力をしよう。その為のあの四つのアイテムを授けるのだ」
「あの最上位の能力(ちから)を有しますものをですか?」
「ああ、一時的にだ。あの国には寺とか神社とかいう日本の神や仏を祀るものが多い。そこの神にはここの世界と向こうの世界を繋げる事ができるからな、交渉してみよう」

 石松は本当に日本の再生は成功するのか半ば不安だった。
(どうか・・・。我が駿河を・・・!!)
「石松」
 フローレンスが現れた。
「日本に住んでおられます四人の子供にこの世界の重要な道具を授けました。ご安心なさい。そしてその能力(ちから)できっと日本は復興の道を辿りますでしょう」
「ああ、ありがとう。フローレンス。だが、『重要な道具』とは?」
「それにつきましてはこの世界でも最大の機密情報となります為、お教えはできませんが、ただ一つ言えますのは、この世界でも最上位の能力(ちから)を持ちます道具です。今私達にできます事はそれだけではありますが、その道具で日本の復興を促します道に繋げます事ができますでしょう」
「ありがとう。某もその復興の様子を見守りたいと思う」
 石松は大政や小政、その他の同志達と共に自身の国の復興を見守った。そして人々は食糧難から脱却し、新たな建物が作られ、町は急速に各地の要となる都を中心として発展していき(あちらの世界では高度経済成長というらしい)、江戸、今の東京でオリンピックという国際的な競技が催されるという戦前以上に賑わったのである。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ