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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
口紅
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整えている。
アルルとティミーは船の隅でイチャイチャする………事もなく、真面目に割り当てられた仕事をこなすカップルだ。

そんな二人を眺めながらリュカは…
「つまらん、つまらん……人目も憚らずキャッキャッウフフとイチャ付けば良いのに…欲望を押し殺して仕事するなよ!」
と、らしと言えば彼らしい呟きを吐く。

「お父様、お二人は欲望を押し殺してはいませんわ!根っから真面目すぎて、そう言う思考に到達しないのですわ!」
最早、誰もリュカに対して『手伝え』とは言わない…
怖いからではなく、余計な仕事を増やすから…
マリーも仕事をしてない様に見えるが、実は違う…
リュカが余計な事をしない様に、皆が手を離せない時にリュカのお守りをするのが彼女の使命だ。
この一団での暗黙のルールなのだ!


準備も整い、船が動き出す…
今後の事を話し合う為に、アルル達が一斉にリュカの周りへ集まってくる…
余所で話し合いを行うとリュカが参加しないので、彼の周りで行い強制参加させるのが、このパーティーの習わしだ!

「俺の仕入れた情報では、此処から南に『ジパング』と言う国がある。其処の女王が『パープルオーブ』を持ってるって話だ!」
「じょ、女王ですか…」
あからさまに不安気な顔をするアルル。
「あの国はヤバイみたいだよ!『ヤマタノオロチ』って化け物が出て、生贄を与えないと国を襲うそうだ!そこで女王ヒミコは神のお告げを受け、定期的に少女を生贄に捧げているらしいよ…」
「何ぃ!美少女を生贄に捧げるだとぉ!!許せん、僕達がジパングを救わねば!!」
元海賊モニカの情報を聞き、急にやる気を出すリュカ………美少女とは一言も言って無いのに…

「では、このまま南下しジパングへ…その後、ランシールへ赴くコースで良いですね!?」
アルルが会議の纏めに入る…
「おっと、待ってくれ!もう一つ情報があるんだが…変化の杖についての…」
「まぁ、カンダタ様!本当ですか!?変化の杖は何処にあるのですか?」
寄り道をしたくないアルルに睨まれるも、後に情報を持っていた事がリュカにバレた時の事が恐ろしくて、出し惜しみすることなくさらけ出すカンダタ。

「あ、あぁ…変化の杖は『サマンオサ』の王様が持っているらしい…」
「サマンオサ…あの高い山脈に囲まれた国か………行けなくはないが、あの山脈越えは厳しいと思うよ!」
「そうですよねモニカさん!簡単に行けるのなら寄り道も良いけど、ムリして行く事は無いですよ!」
モニカの提示した情報を嬉しそうに指示するアルル。

「…いや、そうでも無いんだ………ジパングの直ぐ北にある祠に、サマンオサへ通じる旅の扉があるらしいんだ!…だから、ジパングの後にサマンオサへ行くのはどうだ?」
《この男、余計な事を!!幽霊船なんかどうでも
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