晩御飯!
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た。
「お姉、ちゃん...?」
「あ!憂〜!」
振り返ると、平沢さんが髪を束ねたような瓜二つの女の子がそこに立っていた。
僕とは違う中学校だけど、その制服は見かけたことがある。妹さんかな。
「妹の平沢 憂(ひらさわ うい)です。姉がお世話になってます!」
出来た子だ...!
外見は似てても内面は真逆もいいところだなんて失礼にも思ってしまった。
「平沢さ..."唯さん"と同じクラスで同じ軽音部の細見 奏です。こちらこそ」
「あら!唯さんだって〜!私も"奏君"って呼ぼ〜」
「ち、違、だって平沢さんって呼んだら憂さんと被っちゃうじゃないか!」
「ふふ、仲良いんですね!細見さんのことはお姉ちゃんからいつもよく聞いていま...」
「憂〜!言っちゃだめだよ〜!」
「え〜」
仲の良い姉妹だなあなんて眺めていると、もう別れ道にたどり着く。
「じゃあ僕、こっちだから」
「あ、細見さん!よかったら家で晩ご飯食べていきませんか?」
「いや...でも...親御さんとか、大丈夫なの?」
「今日はいないよ〜奏君!一緒に食べようよ〜!」
僕は迷った。
親御さんのいない年頃の女子の家に男子が上がっていいものかとか、誰かに見られでもしたら唯さんが軽い女性に見られてしまうんじゃないかとか、でも、
「ダメ?奏君」
無邪気な彼女の笑顔を見て考えるのをやめた。
「甘えさせてください」
母さんに晩御飯は部活の友達と食べてくるとメールした。
「「「ごちそうさま!」」」
晩御飯はロールキャベツとほうれん草のお浸しとご飯だった。
食べ合わせとしてどうなんだろう...どれもすごく美味しかったけど。
もちろん全て憂さんの手作りで唯さんは一切料理に関与していない。
「憂さん。すっごく美味しかったです。招いてくれてありがとう」
「そうだよ〜憂はすごいんだよ〜!」
「そんな風に言ってもらえて嬉しいです!」
「じゃあ僕はこれで」
鞄を手に立ち上がると、
「もう帰っちゃうの?」
「え...」
僕が立ち上がったからだけど、上目遣いに鼓動が少し早くなる。
「折角お家に来てくれたんだから私にギター、もう少し教えてくれない?」
びっくりした...。そっかギターか。うん、僕ももう少し練習しようかな。
「うん。いいよ」
「やった〜!じゃあ私の部
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