暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第36話:明かされる秘密
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公園に到着すると、クリスはソロモンの杖を取り出しノイズを召喚してメイジ達に嗾けた。一体一体は大した事なくとも、数は揃えばそれだけで力となる。案の定メイジ2人はノイズに阻まれ、クリスに攻撃するだけの余裕を失った。

「へっ! そいつらと遊んでな!」

 ノイズに翻弄されるメイジ達を尻目に、クリスは透との合流を目指した。耳を澄ませる必要も無く何処からか激しい戦闘音が聞こえるから、彼はそこに居る筈だ。

 飛翔して戦闘が行われている所へ向かおうとするクリスだったが、そんな彼女の前に立ち塞がる新たなメイジ。その仮面の色は白だった。

「ッ!? 透……じゃ、ねえなテメェッ!!」
[NIRVANA GEDON]

 一瞬透が合流してきたかと思ったが、別の場所での戦闘が未だ続いている事に加え明らかに敵意を向けてきたので即座に別人だと気付いた。こいつはこのメイジ達を率いている幹部候補だ。

 すぐさま先手必勝と攻撃を仕掛けるクリス。放ったエネルギー球を白メイジは魔法で防御するが、その際に発生した爆炎で視界が遮られる。
 その隙に背後に回り、鎖鞭を片方の腕に巻き付けた。

 そのまま引き寄せて蹴りでも食らわせようとするクリスだったが――――

「舐めるなッ!!」
「えっ!?」

 白メイジは逆にクリスに向けて加速した。突然の行動にクリスが動きを止めると、白メイジは加速の勢いを利用して逆に鎖鞭を引っ張り、そのまま空中でハンマー投げの様に振り回して地面に向けて放り投げた。

「がはっ?!」
「ひっ!?」

 クリスは制動する間もなく地面に叩き付けられるが、鎧のお陰かダメージ自体は大した事も無くすぐに立ち上がれた。
 だがその際新たな問題が発生した。落下の瞬間、クリスの耳は聞きなれない第三者の小さな悲鳴を耳にしていた。

「え、なっ!?」

 まさかと思い声のした方を見ると、そこには学校帰りだろう制服を着た1人の少女――未来が怯えた目をクリスに向けているのが見えた。

 その姿を目にし驚愕した直後、白メイジがクリスの前に降り立った。しかも最悪な事に、先程ノイズを嗾けて足止めしておいた琥珀メイジ2人も合流している。
 存外役に立たなかったノイズに心の中で悪態を吐きつつ、クリスは何時攻撃されても良いように身構えていた。勿論、未来の事は巻き込まないように気を遣う事を忘れない。

 それが仇となった。未来に気を付けるつもりでそちらにチラチラと視線を向けていると、クリスが彼女を気に掛けている事が白メイジにバレてしまった。

「……そいつだ!」

 白メイジが琥珀メイジの1人に命令すると、そいつはクリスを無視して未来に飛び掛かり一瞬で取り押さえ首筋にスクラッチネイルを突き付けた。

「きゃあっ!?」
「おいっ
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