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仮面ライダーLARGE
第七話「LARGE再び」
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 そのころの新宿の歩行者天国を行きかう人々は、まさかこちらにショッカーの怪人が襲来してこようなんて思ってもみなかったことだろう。
 「しってるか? 『仮面ライダー』っていう都市伝説のこと」
 二人の青年のうち一人が合い方へ訊ねた。
 「ああ、長い間有名になったな例の通り魔のことだろ?」
 しかし、ISの到来によってその噂は最近ポツリと途切れてしまった。それどころか、今となって仮面ライダーは凶悪な通り魔伝説という物騒な都市伝説で語り継がれているのだ。
 「その通り魔がだけど、ライダーっていうのは結構居て、そのうちの何人かは正義の味方やってたってしってる?」 
 「はぁ? それは初耳なんだけど」
 「よく、女性たちが『仮面ライダーという通り魔は――』とかいってるけど、中には化け物に襲われそうになった人を助けたり、その化け物を倒したりっていろんな活躍もしているらしいぜ?」
 「でもさ……それって、所詮は『都市伝説』なんだろ?」
 「その都市伝説がさ、この前画像でアップされてんだよ!」
 そういうと、スマホの画面から相方へ仮面ライダーと思わしきバッタを思わすような仮面をかぶった男が、黒ずくめの集団を相手に広い裏路地で戦っている写真だった。画質はやや粗い。
 「単なる特撮じゃなくてか?」
 そんなの単なる特撮の一部画像をそうやって加工しているか何かしているんじゃなかろうかと、相方は疑った。
 「でもこれ、一週間前に池袋かどっかで目撃された光景なんだってよ」
 「まぁ、そういうのも半信半疑だな。まさか信じてるのか?」
 「そういうわけじゃないけど――」
 「いいやつも居れば悪いやつもいるってか? ただでさえ世の中物騒なんだぜ。これ以上わけのわからんのが増えてもらっちゃ俺にしては困るんだけどな――」
 そうやって、先ほどまで上空を飛び交っていた数機のISを見上げた途端。
 「あれ?」
 見上げる上空に、こんな真昼間というのに花火でも打ち上げているのか? 
 ……いや、あの煙は黒煙だ。先ほどまで飛んでいたISが黒煙に変わった――
 それは信じられない事実を信じられずに呆然と上空を見続けているのだから、そんな相方にさっきまで仮面ライダーの話をしてきた青年が肩をつっついた。
 「どうしたんだ?」
 「……あれ」
 「あぁ?」
 刹那、目の前の歩行者天国の中央より降り立った人型の物体と共に周囲に激しい破片の煙が吹き上がり、同時にその煙の中から痛みにもがき苦しむいくつもの悲鳴が聞こえてくる。
 周囲は突然の衝撃に足元が崩れて、地面へしりもちをつ人たちで溢れかえった。二人も何が起こったかわからずパニックになりながら煙の奥にいる何かの影を恐る恐る目を凝らしだすと、
 「な、なんだ!?」
 去った煙から現れたのは、背に生やした黒い翼
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