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大阪のすねこすり
第三章

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「むしろね」
「斬新な考えだけれどな」
 それでもとだ、静香は牧水の今の言葉に笑って返した。
「いい考えだよな」
「ゴリラって呼ばれるとかえっていいってだね」
「ゴリライコール怪力で凶暴だけれどさ」
 そのイメージだがというのだ。
「それがかえっていいとかな」
「だって実際にゴリラって大人しいし優しくてね」
「賢いんだよな」
「確かに力は凄いけれど」
 それでもというのだ。
「森の賢人って言われる位なんだよ」
「そこまで大人しいからか」
「そう、だからね」
「かえっていいんだな、牧水がそう言うからさ」
 静香は彼に笑って話した。
「あたしも交際してるんだろうな」
「そうなんだ」
「ああ、じゃあ家まで一緒に帰ろうな」
「それじゃあね」
「じゃあ」
 ここでだ、静香は。
 左手を差し出した、右手は鞄を持っているので塞がっているのでそうした。
「手つないでさ」
「一緒に帰ろうか」
「今日もな」
「それじゃあね」 
 牧水は右手を差し出した、静香の左手に合わせてだ。彼は右利きだが鞄は左に持ってそうした。そしてだった。
 二人で一緒に帰路についた、牛乳パックはコンビニのゴミ箱に捨てた。そのうえで一緒に歩いていくと。
 ふとだ、静香は足元に違和感を感じた。それで牧水に言った。
「あれっ、何かいるか?」
「どうしたの?」
「足元に何かまとわりついてくるんだよ」
 こう牧水に話した。
「何かさ」
「あっ、今僕も」
 牧水もここで言った。
「何かね」
「まとわりついてくるだろ」
「足元にね」
「これ何だよ」
「ちょっと見てみよう」
 二人でとだ、こう言ってだ。
 共にそれぞれの足元を見た、すると。
 二匹の白地の三毛で垂れ耳の猫の様な生きものが一匹ずつ二人の足にまとわりついてきた、まるで猫が身体を摺り寄せてくる様に。
 暗がりだが夜に慣れた目と街灯で見えるそれを見て静香は言った。
「猫じゃねえよな」
「絶対に違うよ」
 牧水は言い切った。
「猫は急に出て来ないよ」
「急に出て来たしな」
「うん、これは妖怪だよ」
 こう静香に話した。
「絶対にね」
「うちの学校妖怪とか幽霊の話多いけどな」
 静香は自分達が通っている八条学園が世界屈指の妖怪及び心霊のミステリースポットであることから話した。
「けどな」
「こうした妖怪知らないんだよ」
「化け猫かよ」
「違うよ、これすねこすりだよ」
「すねこすり?」
「うん、こうした外見でね」
 ちょっと見るとスコティッシュフォールドに見える。
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