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提督はBarにいる。
春を味わう筍料理・4
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ンを250℃に余熱し、耐熱容器を準備する。耐熱容器に厚揚げ、ベーコン、筍の1/4を敷き詰め、ミートソースを上に敷き詰める。その上にまた厚揚げ、ベーコン、筍の1/4を敷き詰め、ホワイトソースを敷き詰める。これをもう一度繰り返し、ピザ用チーズをかけて、その上から更に粉チーズ、パン粉を散らしてオーブンで15分、こんがりと焦げ目が付くまで焼き上げる。

 焼き上がったら仕上げにパセリを散らして出来上がり。





「さぁ出来たぞ、『筍のラザニア』だ。パスタを使っていないから、美味しい上にカロリー控え目だぞ?」

「ふふ、流石ね提督。早速頂くわ……ネルソン達もどう?」

 見れば、さっきから陸奥の前に出してやった耐熱容器を、物欲しそうに眺めていたネルソン、ジャーヴィス、ジェーナスの3人。全員がブンブンと首を縦に振る姿は、傍から見てると中々面白い。

「じゃあ提督、4等分に取り分けて頂戴」

「あいよ」

包丁でザクザクと切り分け、それぞれ取り皿に取り分けて出してやると、イギリス組は待ちきれなかったのか即座にフォークを突き入れて口に放り込んだ。

「「「あっふい!」」」

「当たり前だバカ野郎」

 熱々のラザニアやらグラタンみたいなオーブン料理を、冷まさずに口の中に放り込めばそうなる。そんなリアクションを見てケラケラ笑う陸奥。そんな陸奥はスプーンで掬うと、ふぅふぅとしっかり息を吹き掛けてから口へ運ぶ。

「あふっ……まだちょっと熱かったわ」

「まぁそのくらいは許容範囲だろ?」

 寧ろ、少し熱い位でないとな。冷めたグラタンとか悲しさを助長するぞ。こういうのは熱々をふぅふぅ言いながら食うのが良いんだよ。そして勿論、味も最高だ。ミートソースの酸味を伴った旨味と、ホワイトソースのまろやかなコク、そしてこんがりと焼けたチーズの香ばしさと塩気が、具材に絡まる。そしてラザニアの代わりの筍や厚揚げの食感の違いが、そこに彩りを添える。4人全員がハフハフ言いながらラザニアにがっつき、それぞれの手元に有る飲み物で喉を潤す。やがて皿とグラスが空になると、満足げにぷはぁと息を吹き出した。

「どうだ?美味かったろ」

 ニヤリと笑いながら陸奥に訪ねると、

「そうね、完敗だわ」

 と、陸奥は満面の笑みを浮かべた。



 時刻は午後10時を回った所。ウチの飲兵衛共からすればまだまだ宵の口、といった所だがそろそろ限界が近い者もチラホラ出始める時間帯。カウンター席で頑張っていたジャーヴィスもコックリコックリと船を漕いでいるし、ネルソンを挟んで反対側にいるジェーナスも眠たそうに目を擦っている。

「ジャーヴィス、そろそろ寝たらどうだ?」

「んぅ……やだぁ、もう少しパパとお話してたいのぉ〜……」


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