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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth26そして剣神から剣姫へ受け継がれていく〜Kirschbl?tE〜
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†††Sideシグナム†††

エテメンアンキの頂上を目指して放たれたオーディンの蒼い砲撃。それは確実に砲門の柱を撃ち抜いてへし折った。そして落下を始めた柱を、エテメンアンキ自身が砲撃カレドヴルフで粉砕した。あれだけの質量をもった物体があのような高度から落下し地上に衝突すれば、その衝撃はイリュリア王都を丸ごと消滅させるだろう。テウタはそれを危惧したのだろう。さすがに自国を滅ぼすわけにはいかんからな。

「もうマイスターの魔導には驚くつもりなかったけど、射程はもちろん威力もとんでもないな〜」

「まったくだ。射程が悪い冗談のようだ。オーディンの真の力はどこまでなのだろうな」

私の融合騎にして相棒アギトと共に苦笑。オーディンの“力”を聞いているだけのアウストラシアの騎士たちは完全に呆けている。
私とアギトは今、オーディンの作戦によりアウストラシア戦力として戦う事になり、イリュリア南部の国境線に居る。オリヴィエ王女と、騎士リサを将としている騎士隊ズィルバーン・ローゼ、そして本格的にイリュリア戦争に参戦する事となったアウストラシア騎士団(近衛騎士団は王都防衛らしい)と共に、馬に跨り(アギトは飛んでいるが待機中。

「反撃の狼煙は上がりました! アウストラシア騎士団、進撃します!」

聖王直々にアウストラシア騎士団を率いる事を任されたというオリヴィエ王女の号令の下、我らは一斉に国境線を越えイリュリア国内に進撃。記憶した地図を思い出す限り、ここより7km先までは平原続き。街に被害を出さずに戦闘を行うにはもってこいの地形だ。おそらくイリュリア騎士団が待ち受けているだろうが、どのような騎士団が居ようが蹴散らすまでだ。そして、そう間もなくテウタの宣言通り、

――カレドヴルフ――

空より7条の砲撃が各国王都へ向けて放たれた。馬を止めて騒がしくなるアウストラシア騎士団へ「静まりなさい!」オリヴィエ王女が一喝。続いて、女性ばかりで構成されているズィルバーン・ローゼの副隊長だと紹介を受けた女騎士、エレス・カローラ(女性でありながら侯爵だそうだ)が、

「オリヴィエ様と騎士リサ、そして名の有る8ヵ国の代表が信じた、シュトゥラの騎士オーディンを信じなさい!」

そう言うと、騎士団は一斉に静まり、進軍前と同じように凛然とした面持ちとなった。こう言っては何だが、リサよりエレスの方が将向きだと思えるな。声もそれほど大きく出していないと言うのに騎士団全体に通った。

「見てください。オリヴィエ様たちの言うとおり、現にカレドヴルフは見事に防がれたました・・・と言うか、本当に防ぎましたね・・・」

もう1人のローゼの騎士・セリカ・グラシアが呆れ果てていた。ここより一番近い着弾点からは爆炎は上がっていないのは確か。それはつまりオーディンが作戦通り
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