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猫の車椅子
第二章

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「だからね」
「それでだな」
「楽しくね」
 そのうえでというのだ。
「暮らしていきましょう」
「足がなくても何とかなるよ」
 夫はこうも言った。
「人だって生きていけてるんだ」
「それじゃあ猫もね」
「色々な人がいて色々な猫がいるしな」
 それならというのだ。
「大丈夫だよ」
「獣医さんからまた聞くわね」
「あらためてこれから宜しくな」
 正治はネネの頭を撫でた、するとネネはニャ〜〜ンと鳴いた、その声は昨日より親しみが感じられるものだった。
 ネネは次第に二人に懐きメアリーとも打ち解けていった、尻尾を前足を使って這う様であるが動けた、それで。
 食事もトイレも出来た、志桜里がそんなネネをツイッターやブログで画像付きで紹介すると励ましのコメントが続いた、それでだった。
 志桜里は正治にこのことも笑顔で話した。
「皆凄くね」
「ネネを応援してくれてるな」
「よかったわ、ネネって愛されてるのね」
「そうだな」
 夫は妻のツイッターを見て言った。
「本当に」
「後ろ足がなくてもね」
「ネネは生きてるしな」
「あの娘の個性でね、それでね」
 妻は夫にさらに話した。
「犬用の車椅子があって足が不自由な犬も使ってて」
「それでか」
「猫用のものもあるらしいから」
 それでというのだ。
「今度ね」
「ネネにもか」
「獣医さんから買うから」
「それでか」
「ネネもかなり楽になるわ」
「そうか、足がなくてもな」
「そう、猫は猫よ」
「それ位何でもないな。個性なんだな」
 正治もこのことを思った。
「その猫の」
「人でもそうだしね」
「それでか」
「そう、だからね」 
 それでとだ、妻は夫にさらに話した。
「車椅子も買ってあげて」
「これからもか」
「ネネとも一緒にいましょう」
 笑顔で話してだ、その車椅子も買ってだった。
 ネネに付けるともうネネはかなり動ける様になった、それでメアリーともこれまで以上に遊ぶ様になりこの時もだった。
 家の中で遊んでいた。
「ニャア」
「ナア」
 二匹でじゃれ合っている、志桜里はその二匹を見て正治に笑顔で話した。
「いいわね」
「ああ、仲良くてな」
「ああして楽しく遊んでるのを見ると」
「本当にいいよな」
「そうね、じゃあ今からご飯あげるわね」
 こう言ってだった、志桜里が猫用の食器にキャットフードを入れると。
 メアリーは駆けて、ネネは車椅子でご飯の方に駆けていって幸せそうに食べた、その二匹を見て二人は自然と目を細めさせた。


猫の車椅子   完


                 2020・5・20
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