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ドリトル先生の競馬
第四幕その六

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「日本人はビールを飲む量が少ないですね」
「そうだね、イギリス人の僕から見ても」
「日本人はあまり飲んでいないですね」
「他のお酒も一杯あるし」
「そもそもお酒を飲む量自体が」
「少なくて」
 それでというのです。
「ビールもとなっていますね」
「そうなっているね、実際に」
「それでとにかくビールを飲むので」
「痛風も多いね」
「そうなっていまして」
「君も痛風のことは知っているんだね」
「苦しんでいるのをよく見てきました」
 痛風の痛み、それにです。
「足の親指の付け根がです」
「万力で締め付けられた様にだね」
「痛んでそうして」
「日本語で書く通りにね」
「少しの風でも痛くて仕方ない」
「そうなるみたいですね、歴史でも」
 ホフマン君はこちらからもお話しました。
「ドイツでは苦しんだ人が多いです」
「マルティン=ルターもそうだったしね」
「あの人もビールが大好きでしたから」
「そしてカール五世もだったね」
「それでかなり苦しまれたそうですね」
「あの人もビール好きだったみたいだからね」
「宗教改革のはじまりの人も皇帝も」
 そうした人達もというのです。
「随分とです」
「痛風には苦しんでね」
「苦労したと聞いています」
「そう、だからね」
 先生はホフマン君に言いました。
「君は若いけれど」
「それでもですね」
「痛風にはね」
「今から気をつけるべきですね」
「さもないとね」
「苦しむことになりますね」
「やっぱりドイツ人は食生活、特にビールでね」
 とにかくこのお酒が問題だというのです。
「痛風が多いからね」
「だからですね」
「気をつけないとね」
「そうしていきます」
「是非ね、それと」
 さらにお話した先生でした。
「和食はいいものだよ」
「美味しいですね」
「うん、だからね」
「こちらも楽しむといいですね」
「そう、ただね」
 先生はこのこともお話しつつです、少し考える表情になってホフマン君に対してこうも言ったのでした。
「やっぱり故郷の味もね」
「ドイツ料理もですね」
「食べたくなるね」
「どうしても」
「だったらね」
 その時はというのです。
「この学園の食堂に入るといいよ」
「この学園は人が多くて」
「そう、食堂も多いね」
「色々な食堂もありますね」
「それでね」
「ドイツ料理が食べられる食堂もありますね」
「本格的なね」
 先生はホフマン君ににこりと笑って答えました。
「そちらもあるから」
「だからですね」
「そうしたものも食べて」
「体力を回復させるべきですか」
「気力からね」
「故郷の味ですね」
「そう、故郷の味はね」
 何といってもとです、先生はホフマン君に笑顔のままお話しました。
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