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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十九話 あらたな一歩を踏み出すために
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国の双方を殺しつくすことで、互いの戦闘意欲を喪失させるという事をな」
「・・・・・・・」
「自由惑星同盟を60億超殺し、帝国を20億超(フェザーンをいれて、だがな)殺しつくしたのはここ近年の殺戮数では上位に入るだろう。もっともルドルフやその一族、これまでの戦乱の首謀者には及ばないがな」
「・・・・・・・」
「そんな顔をするな、俺は彼奴の所業でさえも活かす。それは過去においてではない。今この時、そして将来のためにな」
「はい」

 ラインハルトは体を動かして身を乗り出し、キルヒアイスの赤毛をいじった。

「自由惑星同盟を銀河帝国は、いや、俺は国家として承認した。その理由がわかるか?」
「はい」
「ならば、俺の腹積もりはわかるな?」
「はい」

 キルヒアイスはうなずいた。ラインハルトは満足そうにうなずき、ベッドに横たわった。

「少し疲れた。俺も眠りたいところだが、後少しやることがあってな。もう少しで来るはずだ」
「???」

 キルヒアイスが困惑していると、エミール少年が訪れ、来訪者を告げた。

「通してよい」

 エミール少年が一礼して下がり、やがて来訪者を連れてきた。それは、カロリーネ皇女殿下、アルフレートだった。背後にヤンとコーデリア、そしてアレーナ、フィオ―ナがいたが、彼らは二人を残して部屋の隅に引っ込んだ。テーブルがあったのでそこに座ったのである。

 どうやら、とキルヒアイスは思った。この話し合いはラインハルトと二人の間で行われるのだろう。
キルヒアイスが立ち上がろうとするのをラインハルトは制した。ここにいろ、という事らしい。そして再び身を起こしたラインハルトは二人に座るように言った。

「改めて名乗りを上げるまでもないな、アレーナ姉上、そしてイルーナ姉上からおおよそのあらましは聞いている」
「ローエングラム公、私たちは、その――」
「そうかしこまるな。過去のことはよい。そして話すべきは今後のことだ」
「はい」

 アルフレートはカロリーネ皇女殿下を見た。ついにラインハルト・フォン・ローエングラムにまみえたというのに、カロリーネ皇女殿下は硬い表情ながらも落ち着いた様子であった。アルフレートはラインハルトを見た。想像していたよりもずっと話しやすそうな感じだった。もっと覇気に溢れ、近寄りがたいオーラを持つ人物だと思っていたのに。

「プリンゼシン・カロリーネ。あなたはゴールデンバウム王朝の血筋であるというが、それは本当か?」
「はい」
「であれば、私とて帝国に籍を置く者、本来であれば階に跪いて迎えるべきところだがあいにくそれはできぬ」
「私にはその資格はありませんから」
「ほう?これは異なことを言う。あなたはゴールデンバウム王朝の血筋と言いながら、その資格がないという、では
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