暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga4-B届け!〜All for One〜
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「私はこれまで一体なにを見てきたのでしょうか・・・。皆さんは、出会ってからずっと私なんかに笑いかけてくれていたのに、一生懸命に踏み込んできてくれていたのに。皆さんの笑顔に、元気さに癒されていたのに。それなのに私は心を開こうとせず・・・。本当にジークさんやルシルさんの言う通りでした」

俯いたアインハルトさんは両手でパァーン!と両頬を叩きました。

「独りの限界。・・・何も見ようとせず、聞こうとせず、そして勝手に諦めて、すべてを失う愚を犯すところでした」

顔を上げたアインハルトさんの頬は赤くなっていたけど、それ以上に表情は晴れやかで目も輝きを取り戻してました。そして「ありがとうございます、ヴィヴィオさん、コロナさん、リオさん」今まで見たことのないほどに綺麗な笑顔を見せてくれた。

「「「アインハルトさん・・・!」」」

また泣いちゃいそうになってたところで、「あ・・・」わたしとコロナとリオを拘束してた十字架が解除されて、トンっと地面に降り立つことが出来た。さらにお腹を貫通してた2本の槍もすぅっと消えていった。

「あの、ヴィヴィオさん達は平気なのですか? お腹に槍が・・・」

「あ、平気です、大丈夫です!」

「治癒魔法の一種のようでダメージを受けるどころか・・・」

「ライフが満タンです!」

「そうですか。良かったです。完全に私を追い込むための演出だったのですね」

アインハルトさんの元に集まって、ルシルさんをチラッと見る。そして「ちょっとイジわるです」ってみんなで小さく頷いた。

「このまま俺が負けるのが綺麗なエンディングなんだろうが・・・。どうする?」

わたし達の視線を受けたばつが悪そうに頬を掻いてるルシルさんにそう聞かれてわたし達は顔を見合わせる。うん、考えるまでもないよね。みんなの表情はやる気に満ちてる。ここでルシルさんに手を抜いてもらって勝っちゃうより、全力で戦って負けた方がまだ気持ちいい。

「コロナ」

「うん!」

「リオ」

「うん!」

「アインハルトさん」

「はい!」

わたし達は横一列に並んでルシルさんと相対する。ルシルさんは変わらず強敵なのに、「なんでだろう。今のわたし達なら、ルシルさんに勝てそう!」って妙な自信が湧き上がってくる。

「あ、うん、私も!」

「あたしも! なんとなくだけど!」

「私もです。初めてです。こんなに気持ちの良い、胸の高鳴りは」

「ですよね!」

「良い目になったじゃないか、アインハルト。それでこそクラウスも喜ぶというもの! さぁ! 来い!」

自然と笑い合ったわたし達は、両手両足に揺らめく魔力を付加して、さらに周囲に炎の槍十数本を展開したルシルさんへと「はい!」突撃した。
・・・で、結果と
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