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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第80話
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――――さっきも言ったように、私に敵対しなければ”人”扱いして仲良くする事もあるし、ましてやエリゼ達は私と同じご主人様を想う”女”だからご主人様の次に大切な存在で、ご主人様の仲間であるクルト達や”黒獅子の学級(ルーヴェン・クラッセ)”の人達だったかしら?その人達の事は私にとっては”友人”と思っているわよ♪」
「彼女の思考は一体どうなっているのか、理解できないな……」
「いや、むしろあんな非常識な存在を理解できる方が凄すぎだろ……」
エマの指摘に対して苦笑しながら答えたベルフェゴールの説明を聞いたガイウスは困惑の表情で考え込み、マキアスは疲れた表情で考え込んでいるガイウスに指摘した。

「それに私だって”女”なのだから、ご主人様――――――この私が寵愛している男が”男としての格”を上げる事に反対する理由なんてないでしょう?」
「………そんなことの為だけに、貴様はリィンが多くの兵達の命を奪う事にも何とも思っていないという事か?」
妖艶な笑みを浮かべたベルフェゴールの言葉を聞いたユーシスは厳しい表情で指摘した。
「うふふ、いい事を教えてあげる。――――――『戦争による大量虐殺者は英雄でもある』のよ♪」
「せ、”戦争による大量虐殺者は英雄”でもあるって……!そんなこと、絶対嘘だよ……!」
意味ありげな笑みを浮かべて答えたベルフェゴールの言葉に対してエリオットは信じられない表情で反論したが
「いや………その点に関しては”怠惰”の魔王の言う通りじゃ……」
「え………」
「お、おばあちゃん……?それってどういう事なの……!?」
重々しい様子を纏って呟いたローゼリアの答えを聞くと呆けた表情をし、エマは不安そうな表情で訊ねた。

「『戦争による大量虐殺者』とは即ち戦争の勝敗を決定づけるきっかけを作った『戦争終結に貢献した最大の功労者』でもある事から、『英雄』と称えられる存在でもあるのじゃ。――――――例えば”獅子戦役”を終結させた――――――オルトロスの陣営にオルトロスを含めた多くの兵達の命を奪って勝利した事で”獅子心帝”と称えられているドライケルスや”槍の聖女”と称えられているリアンヌもその例じゃな。」
「現代だと”百日戦役”を終わらせたリベールの”守護神”にして”英雄”――――――”剣聖”カシウス・ブライトも間違いなく『敵軍を大量虐殺した事によって戦争で生まれた英雄』でしょうね。実際、カシウス・ブライトが立案した反抗作戦によってエレボニアはリベールを侵略していた自国の兵達の多くを失う羽目になったのだからね。」
「それは………」
「………………」
ローゼリアとセリーヌの説明を聞いたガイウスは複雑そうな表情で答えを濁し、自分にとって身近な人物――――――カシウスまで例に出されて反論すらできないサラは複雑そうな表情で黙り込んでいた。

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