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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
援護
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アルルの元へ近付き抱き起こすティミー…
「あ、ありがとう…ティミー…」
「あ、いや…その…危なかったから…つ、つい咄嗟に…」
互いに見つめ、顔を赤らめる二人。
あの晩の事もあり、互いに意識しているアルルとティミー…
純情と真面目が服を着ている様な二人にとって、裸で抱き合って寝ていただけで、別次元の事まで意識してしまっている様だ。

そんな二人はカンダタや水夫等に、囃し立てられ仲間達の元へと戻る。
ハツキやウルフだけでなく、ビアンカやマリーもニヤつき眺めている…が、リュカだけが眉間にシワを寄せて二人を…と言うよりティミーを睨んでいる。

「あ、あの…リュカさん…どうしました…?」
不安に思いアルルが尋ねると…
「………ティミー……次もお前が戦うのか?」
珍しく苦しそうに問いかけるリュカ。
「………」
何を言いたいのか理解したティミーは、黙る事しか出来ない。

「アルル達の中に『ライデイン』を使える者は居るのか?」
「………」
リュカの問いには、もちろん誰も答えない。
「確かに先程アルルは危険な状態だった…助けたくなるのは分かるよ。でも…アルルの成長の妨げにしか見えない!…ティミー…お前は『スクルト』が使えるのだから、さっきは防御力の強化だけで良かったんじゃないのかなぁ?お前が倒す必要は無かったんじゃないのかなぁ?」
リュカの口調は優しい…
しかし表情は苦みを帯びている。
その意味を理解しているティミーは苦しくなる…自分のした事の意味に。

そんなティミーが哀れに見えたのか、又は助けてくれた恩返しなのか、アルルがティミーの援護に回りリュカに突っかかる。
「じゃ、じゃぁ私がライデインを憶えます!…私だって勇者です。私がライデインを憶えて、今後ティミーが前戦に出ない様にしますから!目の前で見せてもらったから直ぐに憶えてみせますよ!それで文句はないでしょ、リュカさん!」
そう言うとティミーの手を取り、船首へと向かうアルルとティミー。
水夫の邪魔にならない船首で、ティミーに魔法を教わる様だ。


「リュカさん…ちょっと言い過ぎじゃないですか…?咄嗟の事だったのだから…思わず攻撃呪文を唱えちゃったんだと思いますよ…」
多様な場面でティミーに共感する事の多いウルフが、リュカの苦言に意見する。
「仲間を救ったのだから、父親として褒めてあげるべきでしょう!」

「…救った…?確かに今は救ったよ…でも、未来はどうだろうか?何度も言うが、今急に僕等が元の世界へ戻ったら、君らはどうなる?さっきのイカが、また現れたら…今のウルフ達だけで倒せたのか?みんな無事で戦闘が終わったのか?」
「そ、それは………」
リュカは首を左右に振り溜息を吐く。

「ウルフだって偉そうな事言ってられないんだぞ!」
「え!?お、俺が
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