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盲目の猫
第三章

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「生きているから」
「それでか」
「私も拾ったのよ」
「そうだったんだな」
「それで今も応援してるのよ」
「そうなんだな、最初随分汚かったけれどな」
 弟は今度はルナが最初家に来た時のことを話した。
「それもか」
「汚かったら奇麗にすればいいでしょ」
「それだけか」
「このことはそれだけだし」
 これだけのことだからだというのだ。
「だからね」
「そのこともいいんだな」
「そう思うから」
 だからだというのだ。
「私はルナの家族になろうって決めたの」
「そうなんだな」
「じゃあこれからもね」
「ルナの応援するんだな」
「そうしていくわ、ルナはもっともっと色々なことが出来る様になるわ」
 弟にこうも話した。
「絶対にね」
「ご飯食べてトイレが出来るだけじゃなくてか」
「そう、今よりもね」
 こう言って自分のところに来たルナの頭を撫でるすると。
 ルナは喉を鳴らして喜んだ、桜子に腹を見せて寝転がると桜子は彼女のその腹も優しく撫でた。そうしてだった。
 桜子の言った通りにルナは二階の階段の上り下りや家の中を何処にもぶつからずに走れる様にもなった。家の中を自由に動き回れる様になった。
 そのルナを見て桜子はまた言った。
「見えなくてもお鼻に耳があってお鬚もね」
「あるからか」
「ルナはそうしたものを使って頑張ってるのよ」
「だから姉ちゃんも応援してるか」
「ヘレン=ケラーさんだって頑張ってね」
 目が見えず耳が聞こえず喋ることも出来なかった彼女がというのだ。
「乗り越えたでしょ、だからルナもね」
「目が見えなくてもな」
「頑張って生きていけるから」
 だからだというのだ。
「幸せにね」
「生きていけるんだな」
「そうよ、じゃあね」
「それならか」
「そうよ、これからもね」
「ルナと一緒にいるか」
「そうしていくわ」
 そのルナ、今は幸せそうにソファーの上で丸くなって寝ているルナを見て話した。そうしてであった。 
 桜子はルナと幸せに暮らしていった、やがて結婚して子供が出来たがルナはその子供ともすぐに仲良くなった。目は見えていないが幸せに過ごしていった。


盲目の猫   完


                 2020・4・27
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