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MOONDREAMER:第二章〜
第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第10話 魁! 黒銀勇美VS藤原妹紅-不死鳥編-:前編
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見てると不可能だと思う事にもチャレンジしていくべきだって気になるのよね」
「いやいやいや……!」
 勇美は手を振って否定した。メディスンにそう言ってもらえるのは嬉しいが、それとこれとは全く別の問題だと思うのだった。何よりお茶が勿体ないし。
 そんなこんなで混沌としたオチで以て、勇美とメディスンの憩いの時間は過ぎていったのだった。

◇ ◇ ◇

 そして勇美と依姫は永遠亭の近くの竹林の中で稽古に励んでいた。
「いい感じよ、勇美」
「ありがとうございます」
 一頻りスペルの応酬を行った二人はそのような言葉を交わした。
「はい、今日はここまで」
「ありがとうございました」
 そう言って二人は稽古を終えた。依姫は降ろしていた神を送還し、勇美も借りていた神を送還して自分の鋼の分身を解体して無に還していった。
「ますます腕を上げているわ、勇美。では永遠亭に帰りましょうか」
「はい、さすがに疲れてしまいましたからね」
 そう二人の意見は一致して憩いの場へと帰ろうとする。ちなみに稽古も勇美は黒のミニ丈の和服、依姫は巫女装束で行っていたため、その見栄えは非常に『華』のあるものであった。
 そして帰路に付いていた二人であったが、そこで第三者と出くわしたのだ。
「あっ……」
 その人物は勇美と依姫を見て、思わず声を上げた。
 その人は霖之助のような白髪をロングヘアーにし、その髪の所々にリボン状にした赤と白のお札を備え付けていた少女であった。
 そして瞳の色が燃えるような赤である事からも、どこか危ない匂いを醸し出していたのだ。
 だが、それ以上に目を引いたのが……。
「……、もんぺにサスペンダーって奇抜ですね」
 勇美は思わず初対面の人には些か失礼な発言をしてしまった。
 だが、勇美の指摘は紛れもない事実であったのだ。白で長袖のカッターシャツに緋色のもんぺ、そしてそれを固定する為に備え付けられたサスペンダー、どうしても目を引く服装であった。
「! あんたらに言われたくはないよ!」
 もんぺの少女は反論した。
「そうよ勇美も変わった服装になったんだからって……」
 そこで依姫は重要な事に気付いた。
 あんたら……あんたら……あんた『ら』。つまり依姫も含まれていたのだった。
(……)
 依姫はこの事実に項垂れた。そして普段落ち着いている彼女とて、これには納得いかなかったのだった。
「貴方、この格好が奇抜なのかしら?」
 依姫らしくなく、もんぺの少女に絡む。
「うん、まともな巫女装束ってのが、寧ろ幻想郷だと目を引いてしまうよ」
「うっ……」
 痛い指摘を受けて、依姫は閉口してしまった。この時ばかりは真面目に普通の巫女装束をチョイスした自分の性格を呪わずにはいられなかった。
 そして勇美は今の状況がおかしな空気を
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