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銀河帝国革命
イゼルローン要塞陥落
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銀河労働者代表ソヴィエトの議長に就任したカール・ハンソンは、卓越した指導力を発揮、労働者達の【血の日曜日事件】に対する反感も相まって、ソヴィエトの勢力の拡大に成功していた。





帝国暦483年/宇宙暦792年3月1日、銀河労働者代表ソヴィエトは総人数1000万人を超え、組織拡大の目標を達成し、今後の方針を決める為の中央執行委員会が開催された。

「同志諸君!遂にオーディン最大の労働組合であるオーディン鉄道労働組合が、ソヴィエトに加盟を決議した。これで加盟組織の総人数は1200万人に上ろうとしている。
我々銀河労働者代表ソヴィエトは帝国内最大の全国組織となったのだ。これも同志達の革命精神に基づいたたゆまぬ努力の結果である。私はソヴィエト議長として、同志諸君に改めて感謝を表明したい!」

結成以来、実質ソヴィエトの専用会議場となっていたビアホールで、ハンソンは駆けつけてくれた代表たちに感謝し、今後の方針を述べた。

「我々ソヴィエトは真の人民自治のため、より勢力を拡大しなければならない!故に、今後は労働者だけでなく、農民や兵士にも積極的に参加を求めていくべきである!何故なら【帝国の労働者は、いまは、帝国の住民のうちでは少数】であり、労働者が単独での権力奪取は不可能と言わざるを得ないからだ。そして、帝国で最も人口が多いのは農民であり、帝国の安全保障を担っているのは軍の兵士である。そこで、我々は彼等の農民・兵士と積極的に交わり、同盟を果たした後、労働者・農民・兵士による【革命的民主主義的独裁】の樹立こそが、真の帝国人民革命の近道であると、私は確信している!同志諸君!我が親愛なる労働者諸君!農民と兵士は敵にあらず、共に歩む同志なのだ!ソヴィエト万歳!」

「「「ソヴィエト万歳!」」」「「「革命万歳!」」」「「「同志ハンソン万歳!」」」





中央執行委員会によって定められた新たな方針に基づき、ソヴィエトは農民運動や軍人組合の組織化と勢力拡大に着手、更に別星系での組合との連携を図るべく、精力的に活動を行っていった。
ハンソン達はソヴィエトが大衆から認知されるために、直接行動を控え、大衆運動化を進めることに重点を置いていた。
だが、銀河帝国を渦巻く情勢の変化は、後に彼等をより直接的な行動を決断させることになる。





帝国暦483年/宇宙歴792年5月7日、銀河帝国の守護神と称えられていた難攻不落のイゼルローン要塞が陥落した。自由惑星同盟軍宇宙艦隊司令長官シドニー・シトレ大将発案の「並行追撃作戦」より、要塞主砲「雷神の鎚(トールハンマー)」が封じ込められ、更に「無人艦突入作戦」によって要塞に大打撃を与えられてしまう。
要塞陥落の危機に焦った要塞司令官クライスト大将は、敵味方が入り
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